“バーチャル江端”3人衆、ダイエットに散る:世界を「数字」で回してみよう ダイエット(27)(3/7 ページ)
さて、今回は、私が連載当初から掲げてきたテーゼ「人類は、ダイエットに失敗するようにできている」について考察しましょう。“バーチャル江端”を3人作成し、ファジィ推論エンジンによって、それぞれにダイエットをさせてみたのです。3人の、ダイエットにおける“生き様”をご覧ください。
タイプ3:「拒食症」突入タイプ
この「”バーチャル江端” タイプ3」は、もう、ダイエットに命をかけている人で、そして、本当に命にかかわる「拒食症」に突っ込んでいくタイプです(関連記事:ダイエットで脳が壊れる? 危険な“負の連鎖”)。
前回ご説明した通り、ダイエットで脳の機能不全を起こさせるのは結構簡単です。かつ、そのような機能障害を起こすことで、肉体的にも精神的にも苦痛を感じなくなるという、「パラダイスダイエット」が実現されます。
そして、その行きつく先は「病院」か、最悪のケースでは「あちらの世界」です。これは到底、「ダイエットに成功した」といえるものではありません。
以上3つのタイプの”バーチャル江端”の全工程をご覧頂きましたが、これらの対象範囲は、そのタイプで大きく異なりますのでご注意ください(下図参照)。
私は、この”バーチャル江端”に、2015年5月から開始したこのダイエット連載に関する、全ての仮説、統計値、シミュレーション結果、アンケート結果をインプットしたつもりです。
結果として、”バーチャル江端”のいずれのタイプも、ダイエットに失敗することを確認しました。
私たちが、ダイエットを行おうとする時、肉体的にも精神的にも、それを妨げる恐ろしく強力な外力が発生するのです。
そして、仮に肉体的にも精神的にそれを克服できたとしても、最終的にその様な個体を「滅ぼす(殺す)」、悪魔のメカニズムがDNAレベルでプログラミングされているのです。
つまり、私たち人類は、“ダイエットに失敗する”ようにできているのです。
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