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EMC試験サービス、17年半ばまでに増強――UL注力する領域は自動車、材料科学、エネルギー(1/2 ページ)

UL Japanは、2016年の事業戦略説明会を東京都内で開催した。この中で、日本におけるEMC試験サービスの対応能力を増強するため、新たに設備投資を行うことを明らかにした。

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 UL Japanは2016年2月24日、2016年の事業戦略に関する説明会を東京都内で開催した。同社は、世界各国のさまざまな法規制に対応するための総合的なソリューションサービスを顧客に提供していく方針である。また、EMC試験サービスの対応能力を拡充するため、日本で新たに設備投資を行うことも明らかにした。


UL Japanの社長を務める山上英彦氏

 UL Japanの社長を務める山上英彦氏はまず、日本における2015年の事業について振り返った。鹿島EMC試験所の統合完了により、欧州自動車メーカー向けEMC業務が拡大したことや、日本市場における化学物質情報サービス「Wercs/Prospector」の本格開始、医療機器の誤使用防止や低減に向けた「ユーザビリティエンジニアリングサービス」の開始、などを主な実績として挙げた。

 2016年の事業方針について山上氏は、「2015年に引き続き、日本市場では自動車、材料科学、エネルギーの3分野を戦略的事業領域と位置付けている。そして、顧客が世界各地のさまざまな規制をクリアし、注力する市場へ自由にアクセスできるようにする、グローバルコンプライアンスソリューションサービスを提供していく」と話す。

 具体的事例として、自動車やエネルギー、医療機器、環境・材料科学及び情報セキュリティの分野を挙げ、2016年に実施する施策の一部を紹介した。自動車関連では無線機器の相互接続性第三者検証サービス「NACサービス」を日本でも本格的に始める。カーナビゲーション装置とスマートフォンにおける接続試験などを事前に行うことで、輸出先の法規制に適合しているかどうかを国内で検証することができるという。

 また、自動車関連のEMC試験に対する需要が拡大しており、測定能力の拡張を検討している。「詳細は明らかにできないが、建屋建設なども含めて大きな投資を計画している。遅くとも2017年第2四半期(4〜6月)までには、測定能力の拡充を終えたい」(山上氏)考えである。


2016年の主な事業領域における施策の一例 (クリックで拡大) 出典:UL Japan

 エネルギー関連では、リチウムイオン電池の性能を改善するための材料検討から、完成品の規格適合試験/評価サービスまで、トータルソリューションを提案する。日本以外で水素ステーションを建設する際に要求される、設計/施工時の法令適合に向けたサービスなども用意している。

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