1.2M画素で54fpsシャッター対応のイメージャー:暗電流は従来比1/10
ON Semiconductor(オン・セミコンダクター)は、新たなグローバルシャッター技術を搭載した1.2メガピクセル対応CMOSイメージセンターのサンプル出荷を開始した。
ON Semiconductor(オン・セミコンダクター)は2016年2月29日、車載カメラやバーコードスキャンカメラ向けに新しいグローバルシャッター技術を搭載したCMOSイメージセンサー「AR0135」を発表した。1280×960ピクセル解像度で54フレーム/秒(fps)の画像をキャプチャーできる。
AR0135は1/3インチサイズの1.2メガピクセルイメージセンサーで、高速で動くシーンを静止させて、パルス光源と同期させて撮影できるグローバルシャッター技術を搭載する。従来世代のイメージセンサー製品と比較して、暗電流を1/10に抑えながら、4倍のシャッター効率を実現。低光量の環境、明るい環境、高温環境でも「鮮明で低ノイズのイメージを生成できる」(同社)とする。
1280×960ピクセル解像度で54fps、720p解像度では60fpsの画像をキャプチャー可能。外部のLED光源を簡素化させるための専用フラッシュメモリやトリガーピンなどの機能を搭載し、ステレオカメラシステムなどで複数のセンサーを容易に同期させることもできる。また、オンチップ温度センサーと統計エンジンにより、カメラシステムの診断/制御能力を高めている。
AR0135は、パラレルとシリアルの両出力に対応し、シリアルインタフェースは、4レーンのHiSPiインタフェースを採用している。AEC-Q100グレード2をサポートする動作温度範囲−45〜105℃対応品の他、−30〜70℃の標準温度範囲品の2種がある。いずれも64ピンBGAパッケージを採用するほか、ベアダイでの提供にも対応する。
現在、エンジニアサンプルの出荷を開始しており、量産出荷は2016年7〜9月を予定している。
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