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エプソン、2025年度までの長期ビジョンを策定省・小・精の技術革新で人やモノと情報をつなぐ(1/4 ページ)

セイコーエプソン(以下、エプソン)は、2025年度を最終年度とする長期ビジョン及びその第1期中期経営計画をまとめた。売上高は2015年度予想の1兆1000億円に対して、2025年度には1兆7000億円を目指す。

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 セイコーエプソン(以下、エプソン)は2016年3月17日、2025年度を最終年度とする長期ビジョン及びその第1期中期経営計画を策定し、東京都内で説明会を行った。売上高は、2015年度予想の1兆1000億円に対して、2025年度には1兆7000億円を目指す。同様に事業利益は820億円から2000億円に拡大する目標を掲げた。

「スマート」「環境」「パフォーマンス」

 同社は、事業環境やメガトレンド(外部環境)の変化を踏まえて、2016年度から2025年度の10年間にかけて、同社が目指す方向を示した新長期ビジョン「Epson 25」を策定した。現在取り組んでいる長期ビジョン「SE 15」は、2009年度にスタートしており、2015年度が最終年度となる。SE 15ではビジネスモデルの転換や新規領域の開拓などが進展したこともあり、安定的かつ継続的なキャッシュ創出力を構築することができた、と総括する。

 エプソンの社長を務める碓井稔氏は、「省・小・精の価値で人やモノと情報がつながる新しい時代を創造する」ことをEpson 25のビジョンステートメントとして掲げたことを紹介した。さらに、「当社はリアル世界で実体のある究極のモノづくり企業である。省・小・精の技術に基づいて開発した先鋭の製品を求心力として、サイバー空間にいるIT企業と協業し、そのリソースを活用しながら新しい価値を創出し、顧客に提供していく」と語る。価値を高めるキーワードとして「スマート」「環境」「パフォーマンス」の3つを挙げた。

左はエプソンの社長を務める碓井稔氏、右はEpson 25のビジョンステートメント (クリックで拡大) 出典:エプソン

 Epson 25では、前述の通り最終年度に当たる2025年度に、売上高1兆7000億円、事業利益2000億円、ROE15%を目標とする。2025年度に向けて事業拡大をけん引する製品として同社が注目しているのが、オフィス分野向けのラインヘッドのインクジェットプリンタや製紙機「PaperLab」、産業分野向けのプロフェッショナルプリンティングや高光束プロジェクター、ロボットなどである。そしてコンシューマー分野向けはウェアラブル機器やスマートアイウェアなどを挙げた。


2025年度事業目標と成長を期待する分野及び製品 (クリックで拡大) 出典:エプソン

 特に、ラインヘッドのインクジェットプリンタ事業について碓井氏は、「第1期中期経営計画(2016〜2018年度)のできるだけ早い時期に製品を市場に投入し、既設のレーザープリンタ/複写機からの置き換え需要を狙う。さらに、PaperLabとともにプリンティング領域で新しいオフィス環境を提案していく」と積極的だ。

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