エプソン、2025年度までの長期ビジョンを策定:省・小・精の技術革新で人やモノと情報をつなぐ(2/4 ページ)
セイコーエプソン(以下、エプソン)は、2025年度を最終年度とする長期ビジョン及びその第1期中期経営計画をまとめた。売上高は2015年度予想の1兆1000億円に対して、2025年度には1兆7000億円を目指す。
4つのイノベーション領域
Epson 25では、4つのイノベーション領域を定めた。プリンティング領域における「インクジェットイノベーション」、ビジュアルコミュニケーション領域における「ビジュアルイノベーション」、ウェアラブル領域における「ウェアラブルイノベーション」、そしてロボティックス領域における「ロボティクスイノベーション」である。
「スマート」「環境」「パフォーマンス」という価値を顧客に提供し、各事業領域のビジョンを実現することで、これらのイノベーションを具現化していくという。これとは別に4つの領域を支える独自技術として、マイクロデバイス領域を設けている。
インクジェットイノベーションでは、マイクロピエゾ技術などを進化させる。ビジュアルイノベーションでは、マイクロディスプレイ技術とプロジェクション技術を極めていくという。特に、レーザー光源や光制御の技術がカギを握るという。ディスプレイに加え、ライティング分野への応用も視野に入れている。
ウェアラブルイノベーションでは、ウォッチのDNAを技術基盤として、身に着けるディスプレイなどの独創的な製品を提供していく。ロボティクスイノベーションでは、センシング技術やスマート化技術の融合により、サービス(介護)領域など製造領域以外でもロボットが人間を支えていく社会を実現していくという。
マイクロデバイス領域は、水晶デバイスによるタイミングソリューションやセンシングソリューション、半導体デバイスのローパワーソリューションを提供する。これらの技術は自社完成品の価値創造につなげていく。さらに、通信や電力、交通、製造といったさまざまなシステムのスマート化にも貢献できるという。
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