JEITAベンチャー賞、第1回は8社が受賞:産業発展に貢献する優良ベンチャー企業を探せ
電子情報技術産業協会(JEITA)は、第1回「JEITAベンチャー賞」の授賞企業8社を発表した。CPS(サイバーフィジカルシステム)/IoT(モノのインターネット)の社会実装を推進するJEITAは、優良なベンチャー企業を支援し、関連企業との連携強化を推進していくことで産業発展を後押しする。
電子情報技術産業協会(JEITA)は2016年3月25日、第1回「JEITAベンチャー賞」の授賞企業8社を発表した。CPS(サイバーフィジカルシステム)/IoT(モノのインターネット)の社会実装を推進するJEITAは、ベンチャー企業を支援し、関連企業との連携強化を推進していくことで産業発展を後押しする。
JEITAは、IT・エレクトロニクスを技術基盤として、カーエレクトロニクスやヘルスケア、エネルギー、社会インフラといった産業分野との連携を強化することで、CPS/IoTの社会実装を加速していく方針である。こうした中で、電子情報技術に関連するベンチャー企業との連携も不可欠と判断し、ベンチャー賞を新たに設け、支援していくことにした。
対象分野は、製造、社会インフラ、医療・健康、スマートハウス、モビリティ、エネルギー、農業、物流・流通、産業保安、教育サービス、金融など多岐に亘る。今回は募集期間が2016年1月8日〜2月2日と短かったこともあり、応募(推薦のみ)数は18社にとどまった。この中から、「成長性と先導性」「波及性」「社会性」の観点で、学識経験者ら8人による審査委員会が選考を行い、8社が受賞することになった。
受賞企業は、「アロマジョイン」「イーディーピー」「QDレーザ」「つくばテクノロジー」「トリマティス」「Preferred Networks」「ミライセンス」及び「ルートレック・ネットワークス」である。
新たなビジネス創出のスタートラインに立つ
JEITAの常務理事を務める川上景一氏は、「CPS/IoTの社会実装に向けた新しいビジネスを創出するには、異業種と連携し他社リソースも有効に活用することが重要となる。連携対象の1つがベンチャー企業である」と話す。そして、「受賞することがゴールではなく、新たなビジネス創出のスタートラインになる」と強調した。
ベンチャー賞を受賞した企業は、JEITAの活動に参加して、JEITA会員との協業検討などを行うことができる。また、2016年より「CPS/IoT Exhibition」に生まれ変わる旧CEATEC JAPANへの出展や、JEITAが主催するシンポジウムやセミナーでの講演なども予定しているという。
JEITAは、2016年度以降についても「CPS/IoT Exhibition」と連動する形で、ベンチャー賞を実施していく予定だという。「第2回以降は、もっと多くのベンチャー企業に参加してもらいたい。特に今回は応募期間の問題もあり実現しなかったが、海外のベンチャー企業もぜひ応募していただきたい」(川上氏)と述べた。
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