人に寄り添う機能が進化、シャープの「RoBoHoN」:愛着を感じられるロボット電話に(1/2 ページ)
シャープは、モバイル型ロボット電話「RoBoHoN(ロボホン)」を発表した。同社が進める「ココロプロジェクト」製品の第一弾となるもので、利用者が愛着を感じることができる次世代の情報通信端末と位置付ける。
シャープは2016年4月14日、東京都内で記者会見し、モバイル型ロボット電話「RoBoHoN(ロボホン)」を発表した。同社が進める「ココロプロジェクト」製品の第一弾となるもので、AI(人工知能)技術や音声認識技術などを駆使することで、人に寄り添う機能を進化させている。利用者が愛着を感じることができる次世代の情報通信端末と位置付ける。
シャープは、コンシューマーエレクトロニクス事業部門の新たなビジョンとして、家電製品を人工知能化する「ココロプロジェクト」を推進している。これらの家電製品は、人の行動を学習する知性を備えることで、ユーザー一人一人の生活パターンに合わせた「わが家流」に進化させていくことが可能だ。その上、音声認識/合成技術を駆使した機器と、より現実的な対話を可能とする。これにより家電製品を、単なる生活の道具ではなく愛着を感じてもらえる「パートナー」に変えていくという。
その第1弾となるのがRoBoHoNである。東京大学先端科学技術研究センターの特任准教授で、ロボ・ガレージ代表取締役を務めるロボットクリエイターの高橋智隆氏と共同で開発した。2足歩行が可能なヒューマノイドロボットでありながら、身長は約19.5cm、重さ約390gと極めて小さい。背広の胸ポケットや専用のキャリングケースに収納し、手軽に持ち運ぶことができる。外見はロボットだが、主眼とするのは利用者の生活を支援するロボット型スマートフォンである。
「RoBoHoN」を進化させるためのクラウドサービスも
シャープの代表取締役兼専務執行役員でコンシューマーエレクトロニクスカンパニー社長を務める長谷川祥典氏は、「RoBoHoNを使いこなしてもらうために3つのサービスを用意した」と話す。RoBoHoNを進化させるためのクラウドサービス「ココロプラン」、回線サービスを行う「モバイル通信」、長期間利用してもらうために修理料金を5年間割り引く保守サービス「ケアプラン」である。このうちココロプランは加入が必須で、それ以外の2つは加入が任意である。
ココロプランによって、学習機能や検索機能などの能力を高め、専用アプリケーション拡充により機能/サービスが強化されるなど、多彩な体験が可能となる。なお、専用アプリケーションを提供するRoBoHoNパートナー企業として、これまでにディー・エル・イーやJapan Taxi、オージス総研など、22社から賛同を得ているという。
利用者に代わって釣りを行うソフトや、タクシーの配車ソフト、プロジェクター機能も活用して利用者と対話しながらおすすめの料理レシピを紹介するソフト、などが提供される。2016年6月末より、アプリのダウンロードサービスを始める予定だ。
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