TDS搭載EMIテストレシーバー、車載機器を80秒で?:TECHNO-FRONTIER 2016
ローデ・シュワルツ・ジャパンは、「TECHNO-FRONTIER 2016」(2016年4月20〜22日/幕張メッセ)で、ハイエンド向けEMIテストレシーバー「R&S ESW」シリーズを展示した。タイムドメインスキャン(TDS)を標準搭載しており、高速測定を可能にしているという。
ローデ・シュワルツ・ジャパンは、2016年4月20〜22日に幕張メッセで開催された「TECHNO-FRONTIER 2016」(テクノフロンティア 2016)で、同年2月に発表したハイエンド向けEMIテストレシーバー「R&S ESW」シリーズを展示した。
R&S ESWシリーズは2Hzから測定可能で、−100dBmの感度を保証。40GHzでは、プリアンプ使用時で−160dBmの低感度を実現している。CISPR16-1-1に完全適合した高速FFTによるタイムドメインスキャン(TDS)を搭載し、高速測定を可能にした。パラレル検波も対応し、QP検波とAve検波を同時に行っても測定時間は変わらないという。
同社が公開している活用事例によると、QP検波を使用した車載機器の放射エミッション測定は従来、丸1日かけてデータを取得していた。R&S ESWシリーズのTDS測定では、メジャメントタイム1秒の測定でも約80秒で測定できるとしている。
2Hz〜8GHz/26.5GHz/44GHzの3種を展開
また、高性能なプリセレクターを採用。測定の対象となる周波数と異なる信号(ノイズ)を排除できるため、より高速な測定とダイナミックレンジ測定を可能とした。
GUI(Graphical User Interface)では、設定画面を一覧で見ることができる機能や、ウィンドウサイズを自由に変えられる機能を新しく搭載。スペクトラムアナライザーとレシーバー画面を同時に表示することも可能とした。
R&S ESWのラインアップは、周波数帯域2Hz〜8GHz/26.5GHz/44GHzの3種。本体価格は8GHzモデルで約1000万円。販売台数として年間50台を見込んでいるとした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- モーター駆動回路、過渡状態の解析も1台で対応
テレダイン・レクロイ・ジャパンは、「テクノフロンティア 2016」で、モータードライブアナライザー「MDA800シリーズ」を用いた、モータードライブパワー解析ソリューションのデモ展示を行った。 - 被覆をはがさず電圧を非接触測定できるプローブ
日置電機は、テクノフロンティア 2016(2016年4月20〜22日)で、2017年発売予定の金属非接触電圧プローブを公開した。 - ジェスチャーで直観操作、ミッドレンジオシロ
テレダイン・レクロイ・ジャパンは、ジェスチャーコントロール機能を搭載したデジタル・オシロスコープ「WaveRunner 8000シリーズ」を発表した。ピンチやフリックなどの動作で、効率的な機能設定や波形観測を可能とする。 - ナノアンペア級の微小電流波形が見える新計測器
Keysight Technologies(キーサイト・テクノロジー)は2016年4月5日、ナノアンペアレベルの微小な電流波形を取得できる計測器「デバイス電流波形アナライザ CX3300シリーズ」を発表した。