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サイレックス、第4世代 11ac対応SDIOモジュールIoTに向け「産業分野で安心して使える無線を」(1/2 ページ)

組み込み用無線LAN関連製品を手掛けるサイレックス・テクノロジーは、ワイヤレスソリューションに関する新製品の発表とともに、IoTに向けて今後何をしていくのかについて発表を行った。

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 組み込み用無線LAN関連製品を手掛けるサイレックス・テクノロジーは2016年5月10日、SDIOインタフェースタイプの「IEEE 802.11ac」対応組み込みモジュール「SX-SDMAC」とコンカレントアクセスポイント「AP-500AC」の販売計画を発表した。

 SX-SDMACは、Qualcomm Atherosの「QCA9377」を搭載した1×1 SDIOモジュールの第4世代。IEEE 802.11nと比較して約3倍の最大伝送速度を持つIEEE 802.11acに対応し、伝送速度250Mbpsを実現したという。Bluetooth 4.1 Smart Readyにも対応した。

 ドライバは、NXP Semiconductors「i.MX6 SoloX」対応版の他、近くWindows対応版も提供する予定。動作温度範囲は−40〜85℃である。表面実装タイプやコネクタータイプなど4種類の形状を選択でき、外付けアンテナの利用も可能だ。「TELEC」「FCC/IC」「R&TTE」の技適認証を取得予定であり、2016年第2四半期の出荷開始を予定している。

左=「IEEE 802.11ac」対応組み込みSDIOモジュール「SX-SDMAC」/右=コンカレントアクセスポイント「AP-500AC」 (クリックで拡大)

 また、同時発表のAP-500ACは3×3のIEEE 802.11acに対応。2.4GHz帯(11n/g/b)と5GHz帯(11ac/a/n)の同時動作が可能である。SX-SDMACとAP-500ACを用いた親子機間は接続親和性を担保するため、「顧客に応じて細やかなカスタマイズが可能だ」(同社)と語る。AP-500ACは、2016年5月から出荷開始を予定するとした。

無線関連ビジネスの推移

 同社はもともと、プリントサーバやUSBデバイスサーバで事業を拡大してきた。しかし、リーマンショックで2009年には前年比で売り上げが半減するといった影響もあり、組み込み無線LANモジュール製品の開発を始めた。無線LANモジュール製品の開発には、プリンタ/デバイスサーバで培った無線LAN技術がベースとなっているいう。

 無線関連のビジネスは、医療やディスプレイ機器を中心に採用が進み、2009年は全体の18%だったのに対して、2015年は全体の75%に達している。売り上げ全体で見ても、2008年に近い水準まで回復することができたとしている。


サイレックスの無線関連ビジネス売り上げ推移 (クリックで拡大) 出典:サイレックス・テクノロジー

 新たな成長として、同社が掲げる分野が「IoT」である。同社社長の河野剛士氏は「あらゆるモノが通信機能を持つ中で、ワイヤレスが重要なキーワードとなる。当社は、より安全で安定的に利用できるワイヤレスソリューションを提供していく」と語る。

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