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車載向けIGBT、最大128個を同時にテスト可能熱流体解析技術と熱抵抗測定で熱問題を解決(1/2 ページ)

メンター・グラフィックスは、EV/HEVなどに搭載されるパワー半導体/モジュールのパワーサイクル試験装置「MicReD Power Tester 600A」を発表した。実測値を活用することで、シミュレーション精度を大幅に向上することができるという。

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 メンター・グラフィックスは2016年5月24日、EV/HEVなどに搭載されるパワー半導体/モジュールのパワーサイクル試験装置「MicReD Power Tester 600A」を発表した。この装置で実測した値を、パラメーターとして熱シミュレーションモデルにフィードバックすることで、シミュレーション精度を格段に向上させることが可能となり、パワー半導体/モジュールの熱ストレスによる寿命などをより正確に予測できるという。


MicReD Power Tester 600Aの外観 (クリックで拡大) 出典:メンター・グラフィックス

直列で最大16個接続して同時にテスト可能

 同社は、2014年5月にパワー半導体/モジュールの熱信頼性を評価するパワーサイクル試験装置を発表した。同社の試験装置は熱特性評価ソリューション「T3Ster(トリスター)」技術を用いた熱測定器で、パッケージングされたIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲート型バイポーラトランジスター)やパワーMOSFETなどのパワー半導体からLED、システムまで、幅広い用途で過渡熱特性を迅速に評価できる。

 従来製品は、最大負荷電流が1500Aと大きく、さまざまな用途を対象にしたパワー半導体向けだ。最大3サンプルまで同時測定できた。MicReD Power Tester 600Aは、車載用途のパワー半導体に向けた製品である。最大負荷電流は600Aとし、供給電圧は48Vである。IGBTなどの被測定デバイスを、直列で最大16個接続して同時にテスト可能とした。


MicReD Power Tester 600Aを8台接続した例 (クリックで拡大) 出典:メンター・グラフィックス

 さらに、MicReD Power Tester 600Aを最大8台まで接続して試験することができる。このため、1回のシステム試験で最大128個のIGBTのパワーサイクル試験を同時に行うことができるのが大きな特長である。車載用信頼性規格「AEC Q101」で定められている、「1テストロット77部品」というIGBTテスト基準にも対応している。

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