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タワージャズ、新しいRF技術の量産体制整う:IoT機器向けに無線FEM機能を1チップで実現へ
タワージャズは、SiGe(シリコンゲルマニウム)ベースの統合型RFプラットフォームを開発し量産体制を整えた。
タワージャズは2016年5月、SiGe(シリコンゲルマニウム)ベースの統合型RF技術を用いたデバイスの量産を始めると発表した。IoT機器などで用いられる無線通信のフロントエンドモジュール(FEM)を1チップに統合することが可能である。
新たに提供を始めたRF技術を用いると、0.18μmのSiGeパワーアンプや低ノイズアンプ、低オン抵抗のスイッチ素子、あるいはMIPI(Mobile Industry Processor Interface)などを統合するための0.18μm CMOS回路などを、1つのチップに集積することが可能である。Wi-FiやBluetooth、ZigBee、NFCといった、IoT機器で用いられる主要な無線通信規格に対応する回路を統合することもできるという。
同社は、スマートフォンやタブレット端末、ウェアラブル端末などに搭載されるフロントエンドモジュール用途に向けて、「他社製品に比べて製造コスト、消費電力、性能、フォームファクターなどにおける優位点を顧客に訴求していく」考えである。
新しいRF技術の事業開始に向けては、Skyworks Solutionsの協力を得て、統合型無線FEMを開発し量産を立ち上げた。
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