センサープラットフォーム、日本でも標準化狙う:IoT市場を活性化する切り札となるか(1/2 ページ)
Advantech(アドバンテック)は、IoT(モノのインターネット)センサープラットフォームの新たなオープン規格「M2.COM」を提唱、日本市場における普及と需要の拡大を狙う。
オープン規格「M2.COM」
Advantech(アドバンテック)は2016年6月9日、IoT(モノのインターネット)センサープラットフォームの新たなオープン規格と位置付ける「M2.COM」の展開について、東京都内で記者発表会を開催した。
発表会には、アドバンテックの他、M2.COMのコアテクノロジーメンバーであるアームやボッシュ(ボッシュセンサーテックジャパン)、センシリオン、日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)及びセムテック・ジャパンの責任者/担当者らも参加し、日本市場における展開などについて述べた。
IoTのセンシング端末をより簡単に
M2.COMは、IoTの基礎となるセンサーやセンサーノードといったセンシング端末を、容易に開発するための共通基盤となる技術である。IoT機器のリモート管理やモニタリングを可能にする無線接続機能と演算処理機能を備えた小型モジュールなどが用意されている。アドバンテックは、M2.COMをベースに日本市場におけるIoTセンシング端末の標準化促進とIoT市場の活性化を図る。
M2.COMモジュールは、外形寸法が最小22×30mmの切手大サイズで、コネクターは標準的なM2を採用している。このモジュールは大きく分けてMCU部、無線通信部、パワーマネジメント部およびセンサー用インタフェース部と4つのブロックからなる。センサー端末に必要となる主な機能ブロックを小型モジュールに集積したことや、リソースを再利用できること、応用機器を迅速に市場投入できること、などが標準化したことによって可能となる。
M2.COMモジュールは、IoTセンサー機器の構築に必要となるソフトウェアスタックもサポートしている。ARMのソフトウェア開発環境「mbed」やリアルタイムOSをはじめ、「LWM2M」や「OSGI」「AllJone」「MQTT」など主要なIoT通信プロトコルに対応している。上位クラウドサービスと通信するためのソフトウェアプラットフォーム「WISE-PaaS」を提供しているのも同社の強みである。
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