使いやすいソフトはユーザーと作る、NIの取り組み:次期バージョンを使ってフィードバック(1/2 ページ)
National Instruments(ナショナルインスツルメンツ、以下NI)は、米国で年次テクニカルカンファレンス「NIWeek 2016」(2016年8月2日〜4日)を開催した。本稿では同社初の試みとして始まった「NI Software Technology Preview」プログラムについて紹介する。
NIにフィードバックができる“プレビュー”
National Instruments(ナショナルインスツルメンツ、以下NI)は、2016年8月2〜4日(米国時間)に、米国テキサス州オースチンで年次カンファレンス「NIWeek 2016」を開催した。8月3日の基調講演の中で、NIのソフトウェアに実装すべく開発中の機能をユーザーに試してもらう「NI Software Technology Preview」プログラムを発表、提供を開始した。
“テクニカルプレビュー”といえば、カンファレンスでソフトウェアの将来のバージョンが動いているところを見せたり、ある限られた重要顧客に開発中のソフトウェアを提供してフィードバックを得るという形のものが多い。NI Software Technology Previewは、後者のタイプだがもっと大規模にしたものだ。同社と標準サポート、保守プログラム契約しているユーザーであれば誰でもこのプログラムに参加でき、開発中のソフトウェア(厳密には一部の新機能)を試して、フィードバックを送ることができる。
NIは過去のNIWeekで将来実装予定の機能のデモンストレーションをすることはあったが、広くユーザーに使わせてフィードバックを得るといったことはしておらず、これが初めての試みとしている。同社は2010年からLabVIEWを中心にして、初心者からエキスパートまで含むプログラミングの効率化と生産性の向上に力を入れており、NI Software Technology Previewもその延長にある施策だ。
NIがソフトウェアの開発において、特に力を入れて投資している6つの領域は以下の通りだ。
- Approachable Automation――自動化機能の簡略化:プログラミングをさらに容易にする
- Integrated Lerning and Help Content――学習/ヘルプ機能の充実:製品内でさまざまなコンテンツにアクセスできるなど
- Interactive Data Analysis and Management――対話式のデータ解析と管理:コードを書かずにデータを確認するなど
- Server-Side Data Analysis and Management――サーバサイドのデータ解析/管理:サーバサイドでの解析で収集したデータを使いやすく
- Enhanced Productivity for Programming――プログラミング生産性向上:使いやすいユーザーインタフェースなど
- Custom UI Development from the Desktop to the Web――デスクトップからスマートフォンまで実装可能な対話式ユーザーインタフェース
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