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Nucleoで作るSmart Homeを提案――LoRaなど活用ET2016 速報レポート

STマイクロエレクトロニクスは、「Embedded Technology 2016」「IoT Technology 2016」で、快適かつ安全/安心なライフスタイルを実現する「Smart Homeソリューション」を提案した。

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快適かつ安全/安心なライフスタイルを実現

 STマイクロエレクトロニクスは、「Embedded Technology 2016(ET2016)」「IoT Technology 2016」(2016年11月16〜18日、パシフィコ横浜)において、快適かつ安全/安心なライフスタイルを実現する「Smart Homeソリューション」と、これらを支える最新のデバイス技術を紹介した。

 ブースのメインステージでは、STマイクロエレクトロニクス製の32ビットマイコンを搭載した開発ボード「Nucleo」や各種センサーなどを搭載した専用の拡張ボード「X-Nucleo」、BLE(Bluetooth Low Energy)/LoRa通信用ICなどを組み合わせて、新たな生活空間/環境を提案する「Smart Home」を実現した


快適かつ安全/安心なライフスタイルを実現する「Smart Homeソリューション」の実演デモの模様 (クリックで拡大)

 例えば、棚のカギを開錠するために、STM32F4マイコンを搭載した顔認証システムでロックを解除。その後にBLE通信で送られた信号でモーターを駆動し、棚の扉を自動で開閉するシステムだ。Nucleoと測距センサーを搭載したX-Nucleoを組み合わせた人物移動のモニターシステムを用いると、寝室からトイレに移動する様子をモニタリングすることができる。

 温湿度センサーを搭載したX-NucleoとNucleoを組み合わせると、室内の環境をモニターし、必要に応じてエアコンの動作/温度設定を、離れた場所からでも操作することができる。さらに、長距離無線通信を可能とするLoRa方式の通信モジュールを用いた遠隔操作システムも紹介した。グリーンハウス内の温湿度や光量の情報を監視しつつ、状況によってはLED照明の点灯や、屋根の開閉/換気/空調制御などを遠隔地から行えるという。

 これらの組込みシステム向けソリューションを実現するのが、同社が提供する32ビットマイコン製品や各種センサー製品、モーター駆動用IC、長・短距離通信用ICおよびセキュリティ技術などである。会場では、これらの製品をコーナー別に展示した。

産業用ドローン向けモーターモジュール

 その1つが、同社のESC(Electronic Speed Controller)と日本電産製モーターを組み合わせた産業用ドローン向けモーターモジュールである。このモーターモジュールを8個取り付けたドローンは、重さ80kgの荷物を搬送することができるという。ESC評価ボードには、32ビットマイコンの他、ゲートドライバーやDC-DCコンバーターIC、オペアンプなどが搭載されている。


ESCと日本電産製モーターを組み合わせた産業用ドローン向けモーターモジュールの外観

3相ブラシレスDCモーターコントローラーIC

 もう1つは、3相ブラシレスDCモーターコントローラーICである。マイコンとゲートドライバーを外形寸法が7×7mmの小型SiP(システムインパッケージ)に集積した。部品点数や実装面積を削減することができる。外部から供給する電源も従来は2系統必要であったが、新製品は1系統で済むという。ドローンやロボット、掃除機、空気清浄機などに用いられる高効率モーターに向ける。


3相ブラシレスDCモーターコントローラーICを搭載した評価ボードの外観

超小型IoTモジュール

 この他、超小型IoTモジュールも展示した。マイコンや加速度センサー、ジャイロ、BLE通信ブロックなどを実装したモジュール製品である。基板サイズは13.5×13.5mmや直径25mmと小さい。ボールペン内部にも実装可能なロステーカ製BLEモジュールや、マクニカ製IoTワンパックモジュールといった、パートナー企業の製品も紹介した。


STマイクロ製マイコンや各種センサーなどを搭載した超小型IoTモジュールも用意している

ET 2016/IoT Technology 2016

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