「地図はここに」 40周年SEMICONが魅せる世界:SEMIジャパン代表に聞く(2/3 ページ)
マイクロエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際展示会「SEMICON Japan 2016」(2016年12月14〜16日/東京ビッグサイト)は、2016年の開催で40周年を迎える。主催者であるSEMIジャパンの代表を務める中村修氏に、その見どころなどについて聞いた。
3回目を迎える「WORLD OF IOT」
3回目を迎えるWORLD OF IOTは、IoTに焦点を当てた展示となっており、今回30社以上が新規出展を行うという。インダストリアルIoT/スマートマニュファクチャリング分野では、SAPジャパン、パナソニック、ファナック、コニカミノルタが初出展となる。
センサー/MEMS分野でも、ソニーセミコンダクタソリューションズ、村田製作所、Analog Devicesなどが新規出展として名を連ねている。
また、SEMICON Japan 2015では、テスラモーターズジャパンがEV(電気自動車)セダンを展示したことで会場を賑わせた。今回は、トヨタ自動車の燃料電池車「MIRAI(ミライ)」と、rimOnOが開発した布製ボディーのEVが展示される予定だ。
中村氏は、「他のIoT展は、どちらかと言えばコンシューマー側に焦点を当てた展示会となっている。しかし、半導体製造装置からIoTのアプリケーションまで、サプライチェーンの一連の流れを見ることができるのはSEMICON Japanしかない」と語る。
製造イノベーションパビリオンは、ムーアの法則を極めていく「More Moore」と、別の機能素子を融合して新たな機能を追加する「More than Moore」の2つのアプローチに分けて、企業や大学が最先端技術の展示を行う。
持続可能なモノづくりパビリオンは、IoT時代に需要が拡大する200mmウエハー関連の製造装置やクリーンルームで活用する設備、中古装置を扱う企業が出展予定だ。
スタートアップによりピッチも
2015年から開催したイノベーションビレッジは、スタートアップと投資家、エレクトロニクス業界をつなぐ企画となっている。出展企業は、前回の14社から31社と2倍以上に増える見込みという。例えば、心拍解析によって犬の感情を見える化するウェアラブルデバイス「inupathy」や、VR(仮想現実)ゴーグルに取り付けて複数の匂いを発する「Zaaz VR」、ペンギン型の水中ロボット「TRYBOTS」などが面白そうだ。2016年12月15日には、スタートアップ各社によるピッチコンテストも行われる。
中村氏は、「2015年のイノベーションビレッジにおいて、実際のビジネスやマッチングに具体的につながったことが、今回の規模拡大につながったと考えている。また、エレクトロニクス業界に携わる人たちは、モノづくり系のスタートアップと接する機会がなかなかない。SEMICON Japanは、気軽に話すことができる機会になるだろう」と語る。
また、スタートアップ企業にとって展示会への参加は、出展費用や3日間の時間をとられるなどの障害があり容易ではない中、SEMICON Japanでは、DMM.comやリバネスなどスタートアップ支援を行う企業が費用などの支援をしているとした。
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