「地図はここに」 40周年SEMICONが魅せる世界:SEMIジャパン代表に聞く(3/3 ページ)
マイクロエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際展示会「SEMICON Japan 2016」(2016年12月14〜16日/東京ビッグサイト)は、2016年の開催で40周年を迎える。主催者であるSEMIジャパンの代表を務める中村修氏に、その見どころなどについて聞いた。
40周年を記念した事業「MIRAI GAKKO」
40周年を記念して行われるMIRAI GAKKOは、若手社員や学生を対象としたイベントになる。これまでにも若手社員や学生を対象としたイベントは行われてきたが、それらをまとめたのに加えて、新しく「TECH CAMP」「アカデミア」を開催するという。
TECH CAMPは、新たなイノベーションまでのプランを作るハッカソンを中心とした集中講座。アカデミアでは、大学の研究室や学会からの展示を従来よりも大規模に行う。アカデミアの出展料は無料に設定し、地方の学生には交通費も支給されるようだ。「学生に研究開発の発表の場を積極的に提供する取り組み」(中村氏)と語る。
IoTによる200mm需要拡大で日本は盛り上がる
中村氏は、2016年7月に行ったSEMIの活動に関する報告会で、「日本の半導体業界の将来は明るい」と述べていた。IoTの拡大により、200mmファブの需要拡大が予想されるからだ。IoTでは、少量多品種の製造需要が加速し、生産能力の高さと製品構成の多様性が求められる。日本は300mmファブの生産能力は韓国や台湾に劣るが、200mmファブでは世界最大の生産能力を持つ。また、アナログやMEMS、ディスクリート、ロジックといった製品ラインを持ち、少量多品種製造に向いた条件がそろっていると強調する。
「SEMIジャパンとしては、SEMICON Japanによって日本の半導体業界の今後の発展に寄与していきたいと思っている。40周年を記念としたプログラムを多く用意しているので、若手エンジニアや学生を含めて、たくさんの人々に感じてほしい」(中村氏)
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