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ルネサス、自動運転用ECUの開発を加速する製品HADプラットフォーム

ルネサス エレクトロニクスは2017年1月、TTTech Computertechnikと高度自動運転(HAD:Highly Automated Driving)プラットフォームを共同開発したと発表した。

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ASIL Dへの対応を想定した開発プラットフォーム

 ルネサス エレクトロニクスは2017年1月、TTTech Computertechnik(以下、TTTech)と共同で、高度自動運転(HAD:Highly Automated Driving)プラットフォームを開発したと発表した。自動運転用ECU(電子制御ユニット)プロトタイプの開発期間を短縮することが可能となる。

 HADプラットフォームは、ルネサス製の車載コンピューティング用SoC「R-Car H3」と車載制御用マイコン「RH850/P1H-C」などを搭載したハードウェアと、TTTech製の先進運転支援システム(ADAS)向けソフトウェアプラットフォーム「TTIntegration」などで構成される。HADプラットフォームは、機能安全規格「ASIL D」への対応を想定しており、OEMやティア1メーカーは自動運転に向けたECU開発を加速できるという。


HADプラットフォームの外観

 TTIntegrationは、複数の制御用マイコンやSoC上で、複数のソフトウェアを統合できる。しかも、アプリケーションソフトウェアを変更することなく実装することができ、高い性能と安全性を実現できる。PCのシミュレーションツールを用いると、HADプラットフォームとPC間でシームレスにデータを共有することが可能となる。これによって、1つのECUを複数チームで並行して開発できる環境を提供する。

 HADプラットフォームのハードウェアは、国際標準IEC 60529が定める保護等級「IP51」に準拠したアルミニウム製筐体を採用した。放熱や振動対策も行っており、動作温度範囲は−40〜85℃。車載向け電源にも直接接続できる。こうしたことから、プラットフォームを実車に搭載して、開発したソフトウェアの動作検証を行うことが可能だ。

 価格や発売時期は現在のところ未定。販売はTTTechが行うことになっている。

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