オンセミ、日本で“パワーデバイスリーダー”目指す:ON Semiconductor日本法人 社長 滝口修氏(1/3 ページ)
2017年3月にON Semiconductor日本法人社長に就任した滝口修氏にインタビューし、日本での成長戦略、事業戦略について聞いた。
前Maxim Integrated副社長
2017年3月1日、ON Semiconductorの日本における販売子会社オン・セミコンダクターの社長に滝口修氏が就任した。滝口氏は、LSIロジック、STマイクロエレクトロニクスと外資系半導体メーカーの日本法人に勤務し、前職ではMaxim Integrated本社バイスプレジデント兼日本法人社長を務めていた。ON Semiconductorでも、日本法人社長とともに、本社日本地区セールス担当副社長を兼務し、日本でのビジネス強化に取り組む。
ON Semiconductorは2016年9月にFairchild Semiconductorを買収したこともあり、売り上げ規模が拡大。2017年は約50億米ドルの売り上げ規模を見込み、日本でのビジネス拡大も期待されるところだ。
EE Times Japanでは2017年6月9日に、滝口氏にインタビューし、オン・セミコンダクターとしての成長戦略などを聞いた。
目標は、全社売上高比率10%超
EE Times Japan(以下、EETJ) ON Semiconductor全社売上高約50億米ドルのうち、日本市場での売上高は約7%となっています。この日本の売り上げ比率、売り上げ額について、どのように評価されていますか。
滝口修氏 個人的な見解となるが、この7%という数字は、純粋に日本国内で出荷、販売した金額。他の外資系半導体メーカーと比較した場合、7%という数字は決して低い数字ではなく、立派な数字と言える。
しかしながら、ON Semiconductorは、北米、欧州、アジアと並ぶ「リージョン」として日本を位置付けている。本社直轄の独立したリージョンとして考えた場合、7%では物足りない。
しかも、多くの外資系半導体メーカーは、日本に販売/マーケティング機能しか置かないが、ON Semiconductorは三洋半導体を買収(=2011年)した経緯もあり、製品設計開発機能、製造機能も有し、約1200人のグループ従業員がいる。
日本で、全社売り上げの2桁パーセントを売り上げる環境は整っていると考えている。実際、2016年9月のFairchild買収以前は、日本の売上高比率は10%を超えていた。まずは、近い将来に売り上げ比率を10%に引き上げたいと思っている。
EETJ 近い将来というのはいつ頃でしょうか。
滝口氏 ON Semiconductorは現状、自動車、産業機器向けと(デザインインから売り上げ計上までの)所要時間が長い用途市場でのビジネスが主力になっている。そのため、2019年ごろまでの売り上げはある程度見えている状況。恐らく2017年中に日本の売上高比率は8%に上昇する。10%を達成できるのは、全社売上高の伸び率も影響するので、何とも言えないが、全社売上高がこれまでの成長率を維持すると仮定すれば、2020〜2021年頃には達成したいと考えている。
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