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ルネサス17年4〜6月売上高、30%成長を達成営業利益率14.6%

ルネサス エレクトロニクスは2017年7月28日、2017年12月期第2四半期(2017年4〜6月)の業績を発表した。

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車載好調、インターシル買収効果、熊本地震の影響解消

 ルネサス エレクトロニクスは2017年7月28日、2017年12月期第2四半期(2017年4〜6月)の業績(非GAAPベース)を発表した。2017年4〜6月3カ月間の売上高は1981億円で前年同一期間(2016年4〜6月)比30.4%増、前四半期(2017年1〜3月)比でも11.5%増と大幅増収を達成した。

 大幅増収となった要因としてルネサス執行役員常務兼CFO(最高財務責任者)の柴田英利氏は、自動車や産業分野での強い需要、前年同一期間に発生した熊本地震の影響解消、インターシル(Intersil)の買収(=2017年2月完了)効果の3点を挙げた。インターシルの売上高について柴田氏は「前年同一期間比で約20%増、前四半期比で約10%増の増収」と好調に推移しているとした。


ルネサス エレクトロニクスの2017年12月期第2四半期(2017年4〜6月)の業績(非GAAPベース)概要 (クリックで拡大) 出典:ルネサス エレクトロニクス

 営業利益も大幅増収により、前年同一期間比39.2%増となる290億円を計上。中間期末の費用集中に伴い前四半期比でこそ0.2%減と減益になったが、営業利益率は14.6%と高い水準を維持した。

 製品分野別売上高(プロフォーマベース*))は、自動車向けが売上高1029億円で前年同一期間比21.8%増、前四半期比6.2%増と伸長。産業向けは売上高540億円(前年同一期間比18.9%増、前四半期比6.8%増)、汎用マイコン/汎用アナログ製品で構成するブロードベースドは売上高363億円(前年同一期間比16.7%増、前四半期比10.0%増)といずれも増収となった。

*)プロフォーマベース:インターシルの業績について、買収完了以前の業績も加味した試算ベース

プロフォーマベースの分野別四半期半導体売上高
分野別半導体
売上高(億円) 
2017年第2四半期
(2017年4〜6月)
2017年第1四半期
(2017年1〜3月)
2016年第2四半期
(2016年4〜6月)
前四半期比 前年同一期間比
自動車 1,029 969 845 6.2% 21.8%
産業 540 506 454 6.8% 18.9%
ブロードベースド 363 330 311 10.0% 16.7%
その他半導体  11 8 10 31.0% 8.9%
合計 1,943 1,813 1,620 7.2% 19.9%
ルネサス エレクトロニクス資料を元に作成

 インターシルの買収による相乗効果について柴田氏は、「互いに売り上げを増やす面では、順調に推移している。コスト面のシナジーは、少し時間軸を見直して、当初の見込みよりも大きなシナジーの獲得を目指す方向で動いている」とした。

2017年7〜9月は前四半期比微減収を予想

 2017年12月期第3四半期(2017年7〜9月)の業績予想(非GAAPベース)は、売上高1952億円(前年同一期間比27.9%増、前四半期比1.5%減)、営業利益305億円(前年同一期間比83.7%増、前四半期比5.2%増)を予想。前四半期比減収となる背景として柴田氏は「エアコンなどが例年通り季節要因で需要が落ちる他、自動車が米国市場などで少し変調を来しており、一部リスクを折り込み保守的な予想とした」と説明。ただ「自動車向けの需要は全般的には旺盛で、フル生産状態で需要に応えている。需要自体が大幅に落ちるということではない」と付け加えた。


ルネサス エレクトロニクスの2017年12月期第3四半期(2017年7〜9月)の業績(非GAAPベース)予想概要 (クリックで拡大) 出典:ルネサス エレクトロニクス

 なお、工場の稼働状況について柴田氏は「現状、6インチウエハーラインは7割弱、8インチ、12インチウエハーラインについてはほぼフル稼働」とした。

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