USB PDとType-Cの規格適合試験、1台で対応:USB 3.1プロトコルアナライザー
テレダイン・レクロイ・ジャパンは、USB 3.1プロトコルアナライザー「Voyager M310P」を発表した。1台でUSBパワーデリバリー(PD)とType-Cのコンプライアンステストに100%対応することができるという。
アイダイヤグラムとビットエラー機能などを搭載
テレダイン・レクロイ・ジャパンは2017年7月、1台でUSBパワーデリバリー(USB PD)とUSB Type-Cのコンプライアンステストに100%対応できるUSB 3.1プロトコルアナライザー「Voyager M310P」を発表した。
テレダイン・レクロイ製のVoyagerは、これまでもUSB関連の規格適合や互換性試験における公認試験機として、広く用いられてきた。新製品のM310Pは、USB PDとType-Cのコンプライアンステストをワンストップで行えるようにした測定器である。
アイダイヤグラムとビットエラー機能を新たに搭載した。この機能により、USB PDで用いられるCC通信の信号品質を検証することができる。また、任意波形生成(AWG)機能を用いて、USB 2.0の周波数特性を疑似すれば、妨害試験を行うことも可能となる。
USB Type-Cのコンプライアンステストに必要となる、バッテリーチャージング1.2エミュレーションモードも備えている。3VでのVCONN供給機能によって、PD規格適合テストで新たに設けられたEマークケーブルの試験が可能となる。3.67V以下のレンジ電圧外のVBUS供給は、DRP(デュアルロールパワー)デバイスの挿抜確認に有用である。最小100mWのVCONN消費機能は、サスペンドモード時におけるデバイスのVCONN供給継続能力の検証に用いることができるという。さらに、Type-Cをオルタネートモードで用いる4レーンディスプレイポートの信号にも対応できるようになった。
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