Type-C向け部品は“使いやすさ”が鍵に オンセミ:加速する市場(1/2 ページ)
ON Semiconductor(オン・セミコンダクター)は2017年9月7日、東京都内で記者説明会を開催し、USB Type-C市場の展望や、同社のUSB Type-C向け製品群について説明した。
成長が期待されるUSB Type-C市場
2015年に発売されたAppleの「MacBook」に、ただ1つのインタフェースとして搭載されたのが「USB Type-C」だ。それから2年を経て、USB Type-Cは採用が拡大し、市場は確実に成長軌道に乗りつつある。市場調査会社のABI Researchは、2020年までに約半数のスマートフォンと、93%のノートPCにUSB Type-Cが搭載されると予測している。
ON Semiconductor(オン・セミコンダクター)は、USB Type-C対応機器の設計に必要な製品群をいち早く取りそろえたメーカーの1つである。具体的には、USB Type-Cおよび「USB PD(Power Delivery)」のコントローラー、パワーコンバーター、リドライバー、ポート保護素子、Super Speedスイッチなどである。同社のAnalog Solutions Groupでマーケティングディレクターを務めるMatthew Tyler氏は、「USB Type-CおよびUSB PD向けの完全な製品群をそろえている」と自負する。
Tyler氏は、これらの製品の特長として、小型、低消費電力、設定のしやすさを挙げた。例えば、USB Type-Cコントローラー「FUSB302」は、外形寸法が1.2×1.3mmと小型で、スタンバイ時の消費電流が競合他社品に比べて約20分の1となっている。FUSB302を搭載したレファレンスボードは、ソフトウェアを使って簡単に設定できる。
上の図版で、左側にある緑色のブロック7つ(「パワースイッチ」「チャージャー/ブースト」など)が、USB Type-CやUSB PDに必要な部品となるが、「パワースイッチ」「チャージャー/ブースト」「リドライバ」は、他のアプリケーションにも使用できる、より汎用的な製品だ。一方で、「Type-Cコントローラ/PDインタフェース」「SuperSpeedスイッチ」は、USB Type-CとUSB PDの用途に特化したものとなっている。
USB Type-C向け製品群の中でも、注目すべきものの1つとしてTyler氏はリドライバを挙げた。
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