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半導体メモリのチップとパッケージとシリコンダイ(後編):福田昭のデバイス通信(140)(1/2 ページ)
半導体メモリの場合、1個のパッケージあるいはチップに搭載されているシリコンダイは、1個(1枚)とは限らない。多い時には16枚という場合もある。シリコンダイの枚数を知るには、いくつか方法がある。
シリコンダイの枚数は、1枚とは限らない
前編では、半導体デバイスと半導体「チップ」を巡る定義の変貌について述べた。今回(後編)は、半導体メモリに絞ってチップとパッケージとシリコンダイの関係を議論する。
半導体メモリの製品、すなわちDRAMやフラッシュメモリなどでは、1個の製品(パッケージあるいはチップ)に1個のシリコンダイが入っている、とは、限らない。シリコンダイは1個のこともあるし、複数のこともある。何個、あるいは何枚のシリコンダイが入っているのかは、製品を一見しただけでは、分からない。
DRAM製品の外観例。Micron TechnologyのDDR3 SDRAM。記憶容量は8Gビットである。シリコンダイの枚数は不明。記憶容量4Gビットのシリコンダイが2個、あるいは、記憶容量2Gビットのシリコンダイが4個、内蔵されていることも考えられる(クリックで拡大)
複数枚のシリコンダイを内蔵する製品がメモリではごく普通
DRAMやフラッシュメモリなどの製品が内蔵しているシリコンダイの枚数は、さまざまだ。最も少ないときは、当然ながら1枚である。最も多いときは、どのくらいだろうか。筆者が確認した範囲では、16枚という製品があった。
シリコンダイの枚数は、1枚から16枚まで。その間にいくつものバリエーションがある。具体的には1枚、2枚、3枚、4枚、8枚、16枚となる。名称もある。順番に、SDP、DDP、TDP、QDP、ODP、16DPと呼ばれている。
内蔵するシリコンダイは、基本的には全て同じ。つまり、複数枚のシリコンダイを内蔵する目的は、記憶容量の拡大にある。そしてDRAMやフラッシュメモリなどでは、2枚以上のシリコンダイを内蔵する製品は、珍しくはない。ごく普通に存在する。
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