EMI/EMCテストの一発合格をサポート:パラメーターの補正値も簡単入力(1/2 ページ)
テクトロニクスは、EMI(電磁妨害)/EMC(電磁両立性)コンプライアンステストに合格するための時間や費用を大幅に削減することができるオールインワンソリューション「EMCVu」を発表した。
測定に必要な機材をオールインワンで提供
テクトロニクスは、EMI(電磁妨害)/EMC(電磁両立性)のプリコンプライアンステストとトラブルシューティングに向けたオールインワンソリューション「EMCVu」を発表した。EMCVuを用いると、コンプライアンステストに合格するための時間や費用を大幅に削減することが可能になるという。
EMCVuは、「RSA306B」など同社のUSBリアルタイムスペクトラムアナライザーと、EMI/EMC測定に必要な機能を強化した信号解析ソフトウェア「SignalVu-PC」、近接界プローブ、LISN(疑似電源回路網)、放射テスト用アンテナ、三脚、ケーブルなどで構成。プリコンプライアンステストに必要な機材を全て用意し、ワンストップで提供する。
5ステップで設定可能
EMCVuを活用することで、放射エミッションや伝導エミッションの測定を回路設計者などが比較的容易に行える。問題箇所の特定なども迅速に行うことができる。具体的には、5ステップでEMI/EMCのプリコンプライアンステストに必要な設定が行えるという。
PCに搭載した測定用ソフトウェアを立ち上げると設定画面が表示される。最初に、「放射エミッション測定」か「伝導エミッション測定」のいずれかを選択する。次に、アンテナなど使用するアクセサリーをライブラリーから選ぶ。ライブラリーにはアンテナ係数やケーブル損失、アンプの増幅率などのデータがプリインストールされており、これらが自動で設定される。従来のように作業者がこれらの補正値を手動で入力する必要がなく、正確に測定するためのセットアップ作業をより簡便にした。
続いて、車載電子機器や医療機器など該当する規格をライブラリーから選択する。そうするとそれぞれの規格で設定されているリミット値などが自動で呼び出される。作業者は社内で設定された許容値を入力するだけで済む。必要に応じて作業者や被測定物のデータなど、レポートに必要な情報を入力すればセットアップが完了する。これで実行すれば測定を開始するという。
測定結果は、PC画面に表示される。画面にはリミット値を超えると赤色で、リミット値は下回っているが許容値を超えている場合はオレンジ色で、それぞれ測定データが表示され、合否判定を行うことができる。これらのデータはPDFやRTF、エクセルなどのフォーマットで出力することができる。
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