電力とデータの両方を無線伝送、インフィニオンが開発:Qiを超える200W電力伝送に対応
Infineon Technologiesは、独Würth Elektronik eiSosと共同でワイヤレス電力伝送開発キット「760308EMP-WPT-200W」を提供する。200Wの電力とデータをワイヤレスで伝送可能なことが特長だ。
Infineon Technologiesは2018年3月19日(ドイツ時間)、独Würth Elektronik eiSosと共同でワイヤレス電力伝送開発キット「760308EMP-WPT-200W」を提供すると発表した。送信側と受信側のコイル間で、200Wの電力とデータの両方をワイヤレス伝送できることが特長だ。
10ワットから数キロワット規模の電力伝送まで対応を予定
同キットは、送信ユニットと受信ユニット、電源の3ユニットで構成する。送信ユニットは、WPT(ワイヤレス電力伝送)コイルから構成されたフルブリッジと共振回路に加え、直列接続の共振コンデンサーから成り、ZVS(ゼロ電圧スイッチング)モードで動作する。これにより、キット全体の効率を高めると共に優れたEMC特性が提供できるという。
受信ユニットには、ダウンストリームフィルタリングとふるい分けを行う同期整流器が含まれ、ユニット間の交番磁界をAM変調することでデータ伝送が可能。同キットの想定用途として、センサー機器の充電中にデータを基地局に送信することなどを挙げている。
Würth Elektronik eiSosのWPT部門責任者であるCem Som氏は「この回路は10ワットから数キロワットにまで拡張が可能」として、医療機械、IoT(モノのインターネット)など環境条件の厳しい分野で今後活用を見込むとした。
同キットは、2018年第3四半期に提供を開始する予定だ。
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