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インタビュー

車載ネットワークの進化に勝機を見る、Marvellの戦略Marvell車載事業トップインタビュー(2/3 ページ)

ストレージやネットワークなどに強みを持つファブレス半導体ベンダーのMarvell Semiconductorで、オートモーティブ担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネジャーのWill Chu氏に、将来の自動車に求められるエレクトロニクス技術や同社の事業戦略について聞いた。

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自動運転のセキュア化でNVIDIAと連携

Chu氏 また、自動運転機能ではセキュリティの確保が非常に重要で、セキュアな自動運転システムを構築するためにはベースとなる車載ネットワークからセキュリティを高める必要がある。Marvellでは、業界初となるセキュア車載イーサネットスイッチ「88Q5050」を発表しており、NVIDIAの自動運転プラットフォームであるDRIVE Pegasusにもこのチップが組み込まれている。この分野でNVIDIAと提携ができたことは非常にうれしい。


Marvell社製車載イーサネットスイッチがNVIDIA社DRIVE Pegususプラットフォームに搭載された(クリックで拡大) 出典:Marvell Semiconductor

ポスト1Gbps車載ネットワークの開発について

EETJ 自動車が処理するデータ量がより増大することで、将来では帯域幅が1Gビット/秒(bps)以上の車載ネットワークが求められていると聞きます。

Chu氏 そうだ。顧客からそのような要望を受けている。1Gbps以上のマルチギガクラスの車載ネットワーク規格については、MarvellでもIEEEの作業部会とさまざまなやりとりを行っており、どのようなスペックの製品が必要か検討を行っている。

EETJ 一部企業では、10Gbpsクラス車載ネットワークとしてEMC(電磁両立性)に有利な光通信技術を開発し、同技術を利用して通信規格を策定する動きがあります。Marvellは、10Gbpsクラス車載ネットワークについてどのような方針を取っていますか。

Chu氏 現時点では、10Gbpsクラスネットワークを電気通信で提供しようと技術開発するベンダーが多いだろう。Marvellでも、当面は電気通信を用いた10Gbpsネットワークの開発に向け、リサーチを続ける予定だ。

 EMCについては、Marvellでは北米にオートモーティブ向けとなるCISPR 25に準拠した最新鋭EMC試験施設を設立し、製品の開発・試験体制を強化した。この取り組みはMarvellの自動車業界の顧客に対するコミットメントの表れだ。電気通信を用いた10Gbpsネットワークの開発についても、同施設を活用することによりEMC対策が効率的に行えるだろう。


CISPR 25に準拠したEMC試験施設(クリックで拡大) 出典:Marvell Semiconductor

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