オンセミの車載事業、センサーとパワーの強みを生かす:自動運転レベル5対応を目指す(1/3 ページ)
ON Semiconductorは、オートモーティブ事業のさらなる拡大を目指す。成長の新たな推進力となるのが、センサーソリューションやワイドバンドギャップ半導体である。
ワイドバンドギャップ半導体の製品拡充
ON Semiconductor(オン・セミコンダクター)は、センサーソリューションやワイドバンドギャップ半導体などにフォーカスし、オートモーティブ事業のさらなる拡大を目指す。
同社はパワー半導体やアナログ/ミックスドシグナルIC、イメージセンサー製品などを手掛ける。2017年の全売上高は54億米ドル。このうちオートモーティブ関連の売上高は16億6000万米ドルで、全体の32%を占める主力事業である。
オートモーティブ事業戦略担当のバイスプレジデントを務めるLance Williams氏は、「オートモーティブ市場は年率5%で成長している。当社のオートモーティブ事業は市場成長率に対して2倍の伸びを目指す」と語る。
2016年のデータによると半導体メーカーの中で、メモリ製品を除いた半導体市場における同社のシェアは1.4%で、12番目のポジションにある。オートモーティブ用半導体に絞ると、4%の市場シェアを獲得しており、7番目となる。上位に位置する背景には、同社の製品力に加えて、製品の「欠陥ゼロ」に向けた取り組みがある。「2018年第1四半期における欠陥率は150ppbだった」と話す。また、自動車向け電子部品評議会(AEC)の信頼性試験に準拠した製品は1万品目に達している。この数値は競合メーカーに比べて2倍だという。
同社は、自動車のパワートレインや車内ネットワーク、ライティング、ボディーとインテリア、自動運転などの用途に向けて、電源ICやパワー半導体、LEDトライバーIC、インタフェース用IC、イメージセンサー製品、ASIC/ASSPなどを供給している。
これらの製品に加えて同社は、自動運転車や電気自動車(EV)への本格的な移行を見据えながら、包括的なセンサーソリューションと、SiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)などワイドバンドギャップ半導体の製品拡充に注力する。
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