車の検証・テストを包括するパッケージで成長加速へ:Tektronixの自動車事業戦略(1/2 ページ)
Tektronixは2019年から、自動車の開発、製造、保守の各工程における計測/テストを包括し、各工程ので計測/テストデータを連携させることのできる「ソリューションパッケージ」の提供を開始する。同パッケージにより自動車の開発、製造、保守現場で複雑化する計測/テストを簡素化できるとし、自動車市場におけるTektronixの事業規模拡大の柱の製品として投入する。
自動車市場攻略へ、新組織を設置
Tektronixは2019年から、自動車の開発、製造、保守の各工程における計測/テストを包括し、各工程ので計測/テストデータを連携させることのできる「ソリューションパッケージ」の提供を開始する。同パッケージにより自動車の開発、製造、保守現場で複雑化する計測/テストを簡素化できるとし、自動車市場におけるTektronixの事業規模拡大の柱の製品として投入する。
オシロスコープをはじめとした計測器を手掛けるTektronixは、注力産業として「防衛産業」「自動車産業」の2つの産業を据え、「データ伝送/記録」と「パワー」に関わる計測/テスト分野に対し特に重点を置いて、事業成長を図っている。そうした中で、2018年初めには、自動車市場での事業拡大を図る専門組織を新設するなど強化を行っている。
同社自動車ビジネスのゼネラルマネージャーを務めるSudipto Bose氏は「専門組織の設置、自動車事業の拡大に向けて、自動車業界について、トレンド、検証ワークフロー、そして業界が抱える課題という、3つの観点から分析を進めてきた」と語る。
Bose氏は、自動車業界のトレンドについては、「自動運転(Autonomy)、コネクティビティ(Connectivity)、電動化(Electrification)、共有モビリティ(Shared mobility)という“ACES”で表現でき、ACESで技術革新が行われている」とする。
検証ワークフローについては、「ECUごとの回路設計から、ECUをつなぎ合わせたシステム検証、サンプル試験など多くの工程があり、精算までに3年半もの時間を費やす。さらにエレクトロニクス技術の重要性が高まるに連れ、その検証方法は新たな方法が必要になり、新たな課題が生まれている」と分析。新たな課題としては、「トレーサビリティやポータビリティが要求される中で、計測/テストデータが膨大になり、その扱いが複雑化し、設計開発の妨げになるなどの課題がいくつも生まれている」という。
そして「Tektronixはこうした自動車業界が抱える課題を解決するソリューションを提供することで自動車事業を成長させる」とし、その成長の核を担うのが、“ソリューションパッケージ”だ。
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