全固体電池を用いた環境発電を提案 TDK:CEATEC JAPAN 2018
TDKは、「CEATEC JAPAN 2018」で、開発した全固体電池「CeraCharge」を応用したエナジーハーベスト(環境発電)ソリューションなどのデモ展示を行った。
TDKは、「CEATEC JAPAN 2018」(2018年10月16〜19日、千葉市・幕張メッセ)で、開発した全固体電池「CeraCharge」を応用した環境発電(エナジーハーベスト)ソリューションなどのデモ展示を行った。
CeraChargeは、積層技術をベースに製造しており、定格電圧1.4Vで容量は100μAhである。充放電サイクルは条件にもよるが1000回以上という。パッケージは1812ケースサイズ(4.5×3.2×1.1mm)で供給する。動作温度範囲は−20〜80℃と広い。また、一般の電子部品と同様にはんだリフローによる表面実装が可能なため、組み立てコストを節減することも可能である。CeraChargeを直列または並列に接続すれば、容量や電圧を増やすこともできる。
外形寸法は4.5×3.2×1.1mm
同社はCeraChargeをエナジーハーベストとの組み合わせや、バックアップ電源の用途などに提案する計画だ。従来のボタン電池などに比べて、交換の手間がほとんどなく、誤飲などのリスクも回避できるという。
ブースでは、TDK製のCeraChargeと太陽電池パネル、リコー電子デバイス製の電源IC、ローム製の無線通信モジュールなどを組み合わせたエナジーハーベスト端末を用い、トイレ個室の空室情報を分かりやすく表示するデモ展示を行った。同端末はマッチ箱の半分の大きさである。通常は太陽光で発電し、センサーの駆動やCeraChargeへの充電を行う。通信は、エネルギーハーベストを利用したバッテリーレス無線通信技術である「EnOcean」に対応した。
同社はこの他、薄型ピエゾアクチュエーター「PiezoHapt」を使った絵本の触覚体験デモ、車載用途向けは、超音波指紋センサーを用いた個人識別ソリューションなどのデモ展示を行った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 時計作りで培った技術をIoTに、エイブリック
エイブリックは2018年10月16〜19日に開催されている展示会「CEATEC JAPAN 2018」で、新たな検知方式を採用した「ZCL(Zero Crossing Latch)ホールIC」をはじめ、時計の開発で培ってきた技術を生かしたデモを展示した。 - フタが外せる炊飯器!? 新しい接続のカタチを提案
TE Connectivity(以下、TE/日本法人:タイコエレクトロニクス ジャパン)は2018年10月16〜19日に開催されている展示会「CEATEC JAPAN 2018」(シーテックジャパン2018/会場:千葉市・幕張メッセ)で、コネクターの最新製品の他、センサー/コネクター製品のユニークな採用事例を紹介している。 - 8K時代のインタフェース「HDMI 2.1」対応チップ登場
ソシオネクストは2018年10月16〜19日の会期で開催されている展示会「CEATEC JAPAN 2018」(シーテックジャパン2018/会場:千葉市・幕張メッセ)で、HDMIの最新仕様「HDMI 2.1」に対応した8K用映像処理/表示制御用チップ「HV5シリーズ」によるデモを公開した。 - 殺菌、硬化も「LED」で ―― スタンレーが提案
スタンレー電気(以下、スタンレー)は2018年10月16〜19日に開催されている展示会「CEATEC JAPAN 2018」(シーテックジャパン/会場:千葉市・幕張メッセ)で、殺菌や樹脂の硬化などに用いる紫外LEDの展示を実施している。 - 金属上でも特性劣化なし、京セラが新型アンテナ
京セラは、「CEATEC JAPAN 2018」で、金属や水の近くで使用しても電波強度が低下しない新型アンテナ「Amcenna(アムセナ)」を展示した。 - PFNがお片付けロボットを公開【動画あり】
Preferred Networks(以下、PFN)は2018年10月15日、開発中のパーソナルロボットシステム「全自動お片付けロボットシステム」のデモを公開した。10月16〜19日の会期で開催される展示会「CEATEC JAPAN 2018」(会場:千葉市・幕張メッセ)で一般公開する。