HDD大手Western Digitalの四半期業績は減収減益:福田昭のストレージ通信(125)(1/2 ページ)
2018年10月末から11月初旬にかけて、米Western Digitalと米Seagate Technologyが四半期の業績を発表した。今回は、Western Digitalの業績について説明する。
HDD大手2社が相次いで四半期業績を公表
ハードディスク装置(HDD)の大手ベンダーである米Western Digital(以降はWDと表記)と米Seagate Technology(以降はSeagateと表記)が四半期の業績を相次いで公表した。発表日(現地時間)はWDが2018年10月25日、Seagateが同年11月2日である。そこで今回と次回は、3D NANDフラッシュのシリーズ連載を休載し、WDとSeagateの四半期業績をご説明する。
WDの会計期間は7月から始まり、6月を決算月とする。10月25日に同社が発表したのは2018年7月〜9月の四半期業績で、会計年度では「2019会計年度第1四半期」となる。
2019会計年度第1四半期(2018年7月〜9月期)の売上高は前年同期比3%減、前四半期比2%減の50億2800万米ドル、同期の営業利益は前年同期比21%減、前四半期比15%減の10億9100万米ドル(Non-GAAPベース)である。前年比と前期比のいずれも減収減益となった。粗利益率は38.0%で、前四半期の41.0%から、3ポイント低下した。売上高営業利益率は22%とこれも前四半期の25%から、3ポイント下がっている。
部門別ではデータセンター向けが増収
部門別の売上高を見ていこう。WDは売り上げを3つの部門に分けて公表している。その3つとは、「クライアント用デバイス(Client Devices)」部門、「クライアント用ソリューション(Client Solutions)」部門、「データセンター用デバイス・ソリューション(Data Center Devices and Solutions)」部門である。
クライアント用デバイス部門には、ノートPC用HDD、デスクトップPC用HDD、コンシューマーエレクトロニクス用HDD、クライアント用SSD、組み込み用製品などが含まれる。売上高は前年同期比1%減とほぼ横ばいで、26億5000万米ドルだった。
クライアント用ソリューション部門には、映像業務用HDD、映像業務用SSD、バックアップ用HDD、USBメモリ、SDカードなどが含まれる。売上高は前年同期比18%減の9億3200万米ドルである。
データセンター用デバイス・ソリューション部門には、エンタープライズ用HDD、エンタープライズ用SSD、データセンター用ソフトウェア、データセンター用ソリューションなどが含まれる。売上高は前年同期比6%増の14億4600万米ドルである。
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