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羽田空港の制限区域内で自動運転バスの実証実験:2020年以降の実用化目指す(2/2 ページ)
全日本空輸(ANA)やSBドライブなど6社は、羽田空港の制限区域内で実施している自動運転バスの実証実験の模様をプレスに公開した。自動走行に向けた課題を洗い出し、2020年以降の実用化を目指す。
オペレーターが遠隔監視しながら、片道600mを時速20kmで走行
実験では、空港第2ターミナル本館とサテライトターミナル間を往復させる走行ルートを設定した。走行距離は片道約600mで、今回の実験では時速20kmで走行するという。走行ルートには航空機エンジンによるブラスト(高温・高圧の排気)エリアがあり、この危険を回避するための停止線もある。
バスの運行管理は、建物内にある遠隔監視室で行う。オペレーターはSBドライブが提供する遠隔運行管理システム「Dispatcher(ディスパッチャー)」を活用して、バスを安全に走行させる。空港制限区域内では一般公道と環境が大きく異なる点がある。その1つが航空機のブラスト対策である。
今回の実証実験では、ブラスト停止線で車両が自動停止する。オペレーターは自動運転バスの車内外に取り付けられた複数台のカメラ映像をディスプレイで確認し、走行が可能かどうかを判断する。
オペレーターが安全と判断した場合には、Dispatcher上の発車ボタンを押して車両を発進させ走行を再開する。危険と判断した場合は、ブラストがなくなるまでバスをその場に待機させる。これとは別に、乗客が車内を移動したり転倒したりするなど、危険を検知した場合なども遠隔から車両を停止させることができるという。
今回の実験では、車両1台に対して1人のオペレーターが対応している。将来は1人で複数台のバスを監視することで、省人化によるコスト削減などを目指す考えである。
自動運転バスの実証実験の様子(1)
自動運転バスの実証実験の様子(2)
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