車載インバーターのSiC採用、2021年以降に活発化:PCIM Europe 2019でロームが講演(1/3 ページ)
ドイツ・ニュルンベルクで毎年5月ないし6月に開催されるパワーエレクトロニクスの展示会「PCIM Europe」において、年々存在感が高まっているのが、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド自動車(PHEV)向けのパワーエレクトロニクス技術の紹介に特化したブース「E-Mobility Area」である。
ドイツ・ニュルンベルクで毎年5月ないし6月に開催されるパワーエレクトロニクスの展示会「PCIM Europe」において、年々存在感が高まっているのが、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド自動車(PHEV)向けのパワーエレクトロニクス技術の紹介に特化したブース「E-Mobility Area」である。3年前に初めて設けられて以来、毎回多くの来場者を引き付けるエリアとなっている。
「PCIM Europe 2019」(2019年5月7〜9日)では、さまざまな企業がセッションを行う「E-mobility Forum」のスペースを広く取り、3日間にわたり30を超えるセッションが開催された。
2021年以降は車載用インバーターでのSiC採用が活発に
ロームのドイツ法人Rohm Semiconductorからは、European Product MarketingでProduct Managerを務める法貴智則氏が登壇し、同社のe-モビリティ向けSiCパワーデバイス開発を紹介した。
法貴氏は、SiCパワーデバイスの世界市場が2025年には約23億米ドルに達するという予測を紹介し、同市場をけん引するのはSiC-MOSFETだと述べた。
現在、自動車ではDC-DCコンバーター、インバーター、OBC(On-Board Chager)、ワイヤレスチャージャーでSiCパワーデバイスの採用が始まっている。とりわけDC-DCコンバーターとOBCでは、SiCを採用するメリットが分かりやすいため、普及が進んでいると法貴氏は述べる。「そして現在、SiCの搭載が始まろうとしているのが、インバーターと、急速充電向けのハイパワーDC-DCコンバーターだ」(同氏)。こうした動きは、2020年以降に活発になっていくとロームは見ている。
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