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93GHz帯伝送実験、パラスポーツ追体験 ドコモが展示5G Tokyo Bay Summit 2019(1/2 ページ)

NTTドコモは、2019年5月29〜31日に東京ビッグサイトで開催された「ワイヤレス・テクノロジー・パーク(WTP)2019」内の特設パビリオン「5G Tokyo Bay Summit 2019」で、同社の多数のパートナー企業とともに、5G(第5世代移動通信)のユースケースや最新研究開発を展示した。

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 NTTドコモ(以下、ドコモ)は、2019年5月29〜31日に東京ビッグサイトで開催された「ワイヤレス・テクノロジー・パーク(WTP)2019」内の特設パビリオン「5G Tokyo Bay Summit 2019」で、同社の多数のパートナー企業とともに、5G(第5世代移動通信)のユースケースや最新研究開発を展示した。


WTP2019内に開設された「5G Tokyo Bay Summit 2019」(クリックで拡大)

ノキアは93GHz帯の伝送実験を開始

 Nokia(ノキア)はドコモとともに、93GHz帯の伝送実験を開始している。両社は以前、75GHz帯について伝送実験を行っていたが、それが一段落したため、より高い周波数帯でのプロジェクトを開始したとノキアは述べる。伝送実験では、ノキアのベースバンドユニット(BBU)とリモートラジオヘッド(RRH)を用いる。帯域幅は1GHzで、複信方式はTDD(時分割複信)。残念ながら、展示会場では装置が調整中でデモを見られなかったが、ノキアのベル研究所では、1.9Gビット/秒のスループットを達成したという。

左=ノキアの93GHz帯移動局装置/右=ベル研究所での伝送実験結果。1982Mビット/秒のスループットが出ている(クリックで拡大)

 ドコモの説明担当者は93GHz帯について、「93GHz帯はインフラとしての基礎実験が始まったばかり。2030年以降の『Beyond 5G』に向けて、物理的な伝送特性などを確認しているさなかで、アプリケーションが具体的に定まっているわけではない」と説明する。「ただ、遮蔽に弱いということは分かっているので、一つの案としてバックホールのアクセスとして使うという議論もされている。現在、コアネットワークと基地局を光ケーブルで接続しているが、この光ケーブルを93GHz帯の無線通信に置き換えるというものだ。スマートフォンのような移動体ではなく、固定された装置間での通信なので、安定して大容量通信を行えると期待されている」(説明担当者)

パラスポーツを体験できる

 ワントゥーテン(1→10)は、車いすレースをVR(仮想現実)で体験できる「CYBER WHEEL(サイバーウィール)」を展示した。ドコモの5Gネットワークを用いることで、遅延なく対戦できると1→10の担当者は説明する。「パラスポーツをより身近に感じてもらうことで、パラスポーツの普及を促進することがCYBER WHEELのコンセプト。CYBER WHEELでは、センサーで検知したハンドリムの回転数など、各プレイヤーのプレイデータをクラウドに送信し、クラウドサーバで、プレイヤー視点のVR映像を生成して配信する。大容量のVR映像を遅延なく送信する必要があり、これは現行のLTEでは難しい」(担当者)

 ブースでは、来場者が次々にCYBER WHEELを体験していた。

来場者が「CYBER WHEEL」を体験していた。記者も体験してみたが、ハンドリムの操作は予想以上に難しく、特にカーブでうまく曲がれない(※あ、記者が体験している写真ではありません) (クリックで拡大)

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