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QualcommがSiFiveに出資、モバイルでRISC-Vを活用?シリーズDで6540万ドルを調達(1/2 ページ)

Qualcommの投資部門であるQualcomm Venturesは、「RISC-V」ベースのコアIP(Intellectual Property)ベンダーであるSiFiveの最も新しい出資者だ。これは、Qualcommが、無線およびモバイルにおけるRISC-Vアーキテクチャの活用を模索していることを示す明確なシグナルだといえる。

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Qualcommも出資

 Qualcommの投資部門であるQualcomm Venturesは、「RISC-V」ベースのコアIP(Intellectual Property)ベンダーであるSiFiveの最も新しい出資者だ。これは、Qualcommが、無線およびモバイルにおけるRISC-Vアーキテクチャの活用を模索していることを示す明確なシグナルだといえる。SiFiveは、シリーズDの投資ラウンドで、Qualcomm Venturesなどから6540万米ドルの資金を調達したことを明らかにしている。また、それとは別に、同社の中国の関連会社であるSaiFan China向けに1100万米ドルを調達したという。

 SiFiveは、同社にとって101番目となるデザインウィンを獲得したことも発表した。SiFiveによると、エッジデバイスでの効率的な演算を実現するため、デバイスメーカーがドメイン固有のアプリケーションプロセッサ設計を積極的に採用していることから、同社は組み込み市場で大きなけん引力を得ているという。その背景には、RISC-Vが持つスケーラビリティという特性によって、半導体企業がわずか数カ月でカスタマイゼーションから設計フェーズまでの強化を進められることにあるとSiFiveは主張する。

 SiFiveは2018年4月に5060万米ドルの資金を調達したが、当時同社に投資したWestern Digital Capital、Samsung Venture Investment、Intel Capitalなどは、今回の投資ラウンドには参加しなかった。

 SiFiveは、今回調達した資金を用いて、世界市場へのさらなる進出と技術開発の加速を目指す。

 過去18カ月間で、同社の社員数は40人以下から400人以上に増加し、米国、インド、中国、韓国、台湾など世界各地で15拠点を展開するまでになった。中国の子会社であるSaiFan Chinaは、地元市場に貢献するため、現地の独立法人として2018年に設立された。SaiFan Chinaを率いるのは、2018年までBrite SemiconductorのCEOだったThomas Xu氏である。SiFiveによると、中国では同社の技術に対する関心が米国よりも急速に高まっているといい、SaiFan Chinaには既に約40人の社員がいるようだ。

問い合わせは600社から


SiFiveのプレジデント兼CEOを務めるNaveed Sherwani氏

 2019年5月、SiFiveのプレジデント兼CEOであるNaveed Sherwani氏が英国ケンブリッジに滞在中、EE Timesは同氏にインタビューを行った。Sherwani氏は、SiFiveが2019年に世界50カ国以上(イスラエル、インド、中国、パキスタン、オーストラリアの他、極東、中東、南米の数カ国)で実施しているイベントの一つに出席するために英国を訪れていた。

 Sherwani氏はEE Timesに対し、SiFiveが獲得しつつあるリード(見込顧客)に対応するには、いくら人材を雇っても足りないと述べた。同氏は「現在の社員数は450人で、さらに200〜300人を雇う予定である。当社にコンタクトを取ってきた企業は600社に上る。それらの企業に対応するのに十分な数の社員がいないのが現状だ」と述べた。

 SiFiveによれば、同社の2019年の売上高は、1億米ドルに達する見込みだ。その内訳は、全体の75%が半導体で、25%がIPライセンスだという。IP売上高は、主に大手顧客企業に向けたクラウドライセンスの販売によるものだ。Sherwani氏は、「中小規模の顧客企業は基本的に、特定の半導体チップの開発を当社に依頼し、NRE(Non-Recurring Expense:開発費)として100万〜400万米ドルを支払う場合や、当社製の半導体チップを購入する場合などがある」と述べている。

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