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ルネサス、Armマイコン「RAファミリー」を発表次世代のIoT機器を迅速に開発

ルネサス エレクトロニクスは、Arm Cortex-M搭載の32ビットマイコンとして新たに「RAファミリー」を発表した。IoT機器などの用途に向ける。

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性能に加え、セキュリティや周辺機能も追求


RAファミリーの外観

 ルネサス エレクトロニクスは2019年10月、Arm Cortex-M搭載の32ビットマイコンとして新たに「RAファミリー」を発表した。IoT機器などの用途に向ける。

 RA(Renesas Advanced)ファミリーは、4つのシリーズで構成される。Arm Cortex-M23コアを搭載し、最大動作周波数が60MHzの「RA2シリーズ」、Arm Cortex-M4コアを搭載した同100MHzの「RA4シリーズ」や同200MHzの「RA6シリーズ」、さらに今後は、デュアルコア搭載の「RA8シリーズ」も発売する予定である。2020年以降は、Cortex-M23コア搭載でさらなる低消費電力を追求した製品や、Cortex-M33コア搭載製品などの市場投入も計画している。


RAファミリーのシリーズ展開 (クリックで拡大) 出典:ルネサス

 RAファミリーのうち、第1弾として発表したのは5グループの合計32品種。RA2シリーズの「RA2A1」グループと、RA4シリーズの「RA4M1」グループおよび、RA6シリーズの「RA6M1」グループ、「RA6M2」グループ、「RA6M3」グループである。


今回発表した5グループ製品の概要 (クリックで拡大) 出典:ルネサス

 RAファミリーは、シンプルなAESアクセラレーター搭載製品から、マイコン内に完全隔離された暗号化サブシステムを備えた製品まで、ハードウェアによりスケーラブルなセキュリティ機能を提供する。これによって、システム設計者はセキュアなIoT機器を迅速に開発することができるという。


Arm Cortex-M4コア搭載MCUのセキュリティ機能 (クリックで拡大) 出典:ルネサス

 また、RAファミリー用フレキシブルソフトウェアパッケージにより、これまで開発してきたソフトウェア資産の再利用やパートナーが提供するソフトウェアと組み合わせ、システム開発を効率よく行うことができる。

 リアルタイムOSは「Amazon FreeRTOS」を実装するが、他のRTOSやミドルウェアに置き換えることもできる。2020年前半には、Cortex-M23とCortex-M33コア搭載製品向けに、「ThreadX RTOS」やミドルウェアをサポートしていく予定である。

 今回発売した新製品は、端子数が32〜176端子、搭載するメモリ容量はフラッシュメモリが256k〜2Mバイト、SRAMが32k〜640kバイトである。インタフェースとしてUSBやCAN、イーサネットを搭載した。参考単価(税別)は、1万個一括購入の場合に、2.50〜7米ドルとなっている。

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