ルネサス、RXマイコン向け新型CPUコアを発表:CoreMark/MHz値は最大5.8
ルネサス エレクトロニクスは、32ビットマイコンRXファミリーのCPUコアとして第3世代となる「RXv3」を発表した。
割り込み応答性能なども大幅に改善
ルネサス エレクトロニクスは2018年10月、32ビットマイコンRXファミリーのCPUコアとして第3世代となる「RXv3」を発表した。RXv3コア搭載のRXマイコンは2018年第4四半期末までにサンプル出荷を始める予定だ。
RXv3コアは、現行のRXv2コアに比べ、命令セットを新たに4命令追加し113命令とした。パイプライン系も同時実行命令の組み合わせを強化することで演算性能を高めた。さらに、最大256のレジスタ退避バンクを追加するなどして、CPUレジスタセットの退避/復帰を高速化し、リアルタイムの制御性能を向上させた。倍精度浮動小数点ユニット(FPU)機能も強化した。
EEMBCベンチマーク測定によると、動作周波数当たりのCoreMark値は、RXv2コアの「最大4.55」に対して、RXv3コアは「最大5.8」を達成した。また、RXv3コアはCISC(複合命令セットコンピュータ)アーキテクチャでありながら、RISC(縮小命令セットコンピュータ)に匹敵する処理性能を実現。コード効率にも優れているためプログラムサイズを小さくでき、メモリコストなどを節減することができるという。
RXv3コアは、省電力のキャッシュ設計手法や独自のプロセス技術を採用することで、高い演算性能と、動作時の低消費電力を両立させた。CoreMark/mA値は、「44.8」を達成している。
なお、RXv3コアはRXv2および、RXv1コアと下位互換性を有し、RXv2/RXv1コア向けに開発されたソフトウェア資産を、そのままRXv3ベースのマイコンで利用できる。従来の「RXファミリー開発環境」も継続して利用可能である。
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