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Micron初の3D XPoint製品を発表、NVMe SSD「X100」ようやく製品発表に至る

Micron Technology(以下、Micron)は2019年10月24日(米国時間)、顧客やパートナー向けの自社イベント「Micron Insight 2019」を米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催。「3D XPoint」を用いたNVMe SSD「X100」を発表した。

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ようやくMicronが「3D XPoint」製品を投入へ

 Micron Technology(マイクロン テクノロジー/以下、Micron)は2019年10月24日(米国時間)、顧客やパートナー向けの自社イベント「Micron Insight 2019」を米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催した。

 イベントでは新製品が相次いで発表された。まずは、IntelとMicronが共同開発したメモリ「3D XPoint」を用いたNVMe SSD「X100」だ。データセンター向けとなり、全ての仕様は公開していないが、最大転送速度は9GB/s、最大読み出し速度は250万IOPSとなっている。Micronのエグゼクティブバイスプレジデント兼CBO(Chief Business Officer)を務めるSumit Sadana氏は「最も速いSSD」と強調する。「既存のNAND SSDに比べて読み出し速度は3倍、遅延時間は最大で11分の1となる」(同氏)。2019年第4四半期(10〜12月)中に、一部の顧客に向けてサンプル出荷を開始する。

Micronにとって、「3D XPoint」を使用した初の製品となる「X100」(クリックで拡大)
イベント会場に展示されていたX100(クリックで拡大)

 X100は、Micronにとって3D XPointを用いた最初の製品となる。3D XPoint技術を用いた製品を「Optane」ブランドとして次々と市場に投入しているIntelに対し、これまでMicronは、「QuantX(クアンテックス)」というブランド名だけは発表しても具体的な製品展開には至らなかった。なお、後日に詳細を掲載するが、Micronは、3D XPoint技術のブランド名として、QuantXではなく別のブランド名を検討しており、QuantXというブランド名での製品展開はないとしている。

96層TCL 3D NANDを採用したSSDも


「Micron Insight 2019」で新製品を発表するSumit Sadana氏

 その他のSSDとしては、96層のTLC(Triple Level Cell) 3D NAND型フラッシュメモリを用いたSATA SSD「Micron 5300シリーズ」を発表した。96層のTLC 3D NANDを使用したエンタープライズ向けSATA SSDは「業界では初めて」だとMicronは主張する。容量は240G〜7.68TB。シーケンシャルリード速度は540MB/s。300万時間のMTTF(Mean Time To Failure)という耐久性を実現していることも特長だ。

 メインストリーム向けとなるNVMe SSD「Micron 7300シリーズ」も、96層のTLC 3D NANDを使用した新製品だ。容量は400G〜6.4TB。同価格帯のエンタープライズ向けSATA SSDと比較して、消費電力とコストを低減できるとする。Sadana氏は、Micron Insight 2019の前日に行われたメディア向け発表会で、「クライアント向けSSDではNVMe SSDへの移行が早かったが、エンタープライズ向けでは遅れていた。Micronはこれまでメインストリーム向けNVMe SSDを扱ってこなかったため、7300シリーズは当社にとって新しいビジネス機会になると確信している」と語った。

 メモリ/ストレージ以外の少し変わったところでは、深層学習アクセラレーター開発向けプラットフォームを発表した。Micronはイベント当日、推論エンジンなどを手掛ける米国のスタートアップ企業FWDNXT(フォワードネクスト)の買収を発表。今回のプラットフォームにはFWDNXTのハードウェアとソフトウェアが使われている。開発ボードには、FPGA、Micronのメモリが搭載されていて、SDK(ソフトウェア開発キット)を含めてMicronが提供する。TensorFlowやCaffeといったフレームワークも容易にインポートできるという。

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