デンソー、Mobility IoT Coreモジュールを展示:ET&IoT Technology 2019
デンソーは、「ET&IoT Technology 2019」で、モビリティ社会の実現に向けて同社が取り組む「コネクテッドビークルアーキテクチャ」を紹介した。
クラウド接続で可能となるモビリティサービスに対応
デンソーは、組み込みおよびIoT(モノのインターネット)関連技術の総合展示会「ET&IoT Technology 2019」(2019年11月20〜22日、パシフィコ横浜)で、モビリティ社会の実現に向けて同社が取り組む「コネクテッドビークルアーキテクチャ」を紹介した。
同社は、クルマがクラウド側とつながることで、新たに提供されるさまざまな情報/サービスへの柔軟な対応を想定した、「CaaS(Car as a Service)/MaaS(Mobility as a Service)」システムを実現するための機能や要素技術を開発中である。ET&IoT Technology 2019では、基調講演のテーマ「コネクテッドビークルアーキテクチャ」と連動させ、フィーチャーデザインパビリオンで同社の具体的な取り組みを紹介した。
IoT技術をベースにしたモビリティサービスは、安心で安全な移動手段を提供するだけでなく、高次元の利便性も可能にするとみられている。例えば、宅配業者などと連携し、クルマのトランクを宅配ロッカーとして利用するサービスなどがある。受け取り荷物がある場合、自宅だけでなく駐車場などに止めたクルマのトランク内に配達してもらうような仕組みだ。
「宅配業者から顧客に連絡が入ると、配達先に指定したクルマのデジタルキーを宅配担当者のスマートフォンに送信する。これはトランクのみを開錠できるワンタイムキーとなっている。このキーを使って宅配担当者はトランク内に荷物を置き、配達を完了する」(説明員)と話す。
クルマを売却し所有者が変更になった場合でも、新たなサービスを活用することで、性能や機能を改善するためのプログラム更新や、システムに不具合が生じた場合の対策などを比較的容易に行うことが可能となる。
会場では、CaaS/MaaSシステムの核となる車載用モジュール「Mobility IoT Core」の試作品や実験車両を展示した。車載用Mobility IoT Coreモジュールは、車両とクラウド間の通信連係やリアルタイムのデータ収集/解析、OTAによる機能の追加や削除および、車両制御への介入などを行うための機能を備えているという。
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