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Cadence、NI傘下のAWRを1.6億ドルで買収へ:より統合化したRF設計ツールに
米National Instruments(以下、NI)と米Cadence Design Systems(以下、Cadence)は2019年12月2日(米国時間)、CadenceがNI傘下のAWRを買収することで合意すると発表した。
米National Instruments(以下、NI)と米Cadence Design Systems(以下、Cadence)は2019年12月2日(米国時間)、CadenceがNI傘下のAWRを買収することで合意すると発表した。買収金額は約1.6億米ドル。Cadenceは契約時に同金額を現金で支払い、AWRの従業員約110人がCadenceに加わることで合意している。買収は、規制当局の承認を得て、2020年第1四半期に完了する見込み。
今後は、「AWR Design Environment(AWR設計環境)」を、Cadenceの回路設計ツールである「Allegro PCB Designer」や「Virtuoso」「Spectre」のプラットフォームに統合していく。それにより、RF回路が混在するICを、より優れた設計環境で開発することが可能なると両社は説明する。
AWRは、RF向けのEDAソフトウェア技術を手掛けるメーカーで、2011年6月にNIが買収し、NIの100%子会社となった。
併せてNIとCadenceは、通信分野に特化した電子システム開発に向けた協業関係を拡張することでも合意したと発表した。
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