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設計から量産まで、同じテスト環境を NIがデモPXIとLabVIEWで

日本ナショナルインスツルメンツ(日本NI)は、「SEMICON Japan 2017」(2017年12月13〜15日)で、PXIをベースにした半導体テストシステムを展示した。「設計にも量産にも対応できるテストシステム」を訴求する。

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設計、量産で同じテストシステムを

 日本ナショナルインスツルメンツ(日本NI)は、東京ビッグサイトで開催中の「SEMICON Japan 2017」(2017年12月13〜15日)で、PXIベースの半導体テストシステム「NI STS(以下、STS)」のデモを行った。

 STSは、モジュール式計測器とソフトウェアで構成される、量産対応のテスターだ。主に、RF ICやミックスドシグナルIC、オーディオIC、A-D/D-AコンバーターIC、MEMS、光デバイスなどのテストに適している。テスト項目に応じてモジュールを入れ替えられる他、モジュール自体がアップグレードされた際は、その新しいモジュールを挿入すれば、STS自体の性能を向上できる。日本NIのシステム開発ソフトウェア「NI LabVIEW(以下、LabVIEW)」を使ってテストプログラムを開発すれば、テストを自動化することも可能だ。

日本NIが展示した「NI STS」(左)。こちらは最小モデルの「T1」である。デモでは、スイッチとパワーアンプを搭載した評価ボードのテストを行っていた(右) (クリックで拡大)

 STSの他にも、設計時の評価用として、PXI計測器を用いたテストベンチも展示。STSのデモで使用した評価ボードと同じもののテストを行っていた。


設計時の評価に使用するテストベンチもデモした(クリックで拡大)

 これら2つのデモで日本NIが最も強調したのが、「設計と量産で、同じテストシステムを構築できること」である。現在、設計時のテストは計測器ベンダーが提供する計測器を、量産時のテストは製造装置メーカーが提供する半導体自動テスト装置(ATE:Automated Test Equipment)を使用するのが一般的だが、日本NIの計測プラットフォームを使って、ここを同一のテスト環境にするというのが日本NIの狙いだ。同一の環境にすることで、テスト結果の相関取りが容易に行えるというメリットがあるからだ。

 具体的には、設計時のテストでLabVIEWで作成したテスト用プログラムを、量産時のテストにも転用する。ハードウェアには同じPXI計測器を使っているので、テストプログラムを転用することで、ほぼ同一のテストシステムを構築できるようになる。

 ただ、日本NIは「多くの場合、開発部門と製造部門は完全に独立していて、同じテストシステムを使いたくても組織的な部分で制約があって難しいという話をよく耳にする」と語る。それでも、設計と量産で同じテストシステムを使用するメリットに気付き始めた幾つかの半導体メーカーは、既にSTSを導入し、テスト時間の短縮とコストの削減を実現しているという。

 「日本NIの計測プラットフォームによって、設計から量産までのテストを連携させるというのは、約10年前から提案してきた。当社はPXI計測器を開発、提供してきた実績があり、PXI計測器のポートフォリオも継続的に拡充している。設計時の評価で必要としている性能と、製造時の評価で求められるテストのスループット、その両方の要求に応えられる」(同社)

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