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遠隔モニタリングを手軽に、P2Pプラットフォーム安全で低遅延

AnyConnectは「ET&IoT Technology 2019」(2019年11月20〜22日、パシフィコ横浜)で、IoT(モノのインターネット)ビデオデバイス向けのP2P(Peer to Peer)接続ソリューションのデモを展示した。

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 AnyConnectは「ET&IoT Technology 2019」(2019年11月20〜22日、パシフィコ横浜)で、IoT(モノのインターネット)ビデオデバイス向けのP2P(Peer to Peer)接続ソリューションのデモを展示した。

 シンガポールにあるAnyConnectのオフィスに設置された2台のカメラで撮影した映像を、リアルタイムにET展会場に送信して表示するというもの。オフィス側、会場側ともにASUSのシングルボードコンピュータ「Tinker Board」を用いて映像のエンコード、デコードを行っている。P2P通信なので、「超低遅延かつセキュアな通信を実現できることが特長」(AnyConnect)だという。

デモの様子。シンガポール本社のカメラの映像を、会場でリアルタイムで見られた(左)。右は、システム構成。ASUSの「Tinker Board」で、送られてきた映像をデコードし、HDMI経由でディスプレイに表示している(クリックで拡大)

 AnyConnectは、P2P通信のプラットフォームを手掛ける。エッジデバイスからクラウドまでトータルでのP2P接続ソリューションを提供する企業だ。本社は米国で、シンガポールとバングラデシュ・ダッカに開発拠点があり、日本や欧米などに販売拠点を持っている。現在の従業員数は約40人で、そのほとんどがエンジニアだ。AT&TやIntel、Philips、Vidyoといった企業のシステムに、AnyConnectのプラットフォームが採用されている。

 AnyConnectのプラットフォームの活用事例としては、例えばクルマのスマートアシスタントがある。ドライブレコーダー(ドラレコ)のカメラで撮影した動画を使用して、「急ブレーキをかけた時だけスマートフォンにアラートがくる」といったシステムも構築できる。ドラレコにジャイロセンサーを搭載しておけば、クルマの横転などを検知し、カメラからの画像とともにアラートをスマートフォンに送信するといったシステムも可能だ。デジタルサイネージにカメラを搭載し、行列の有無や混み具合などをリアルタイムで確認する用途なども考えられる。


カメラで撮影している動画を、専用のアプリを使ってスマートフォンから見ている様子。評価用に、サンプルアプリを提供している(クリックで拡大)

 さらに、AnyConnectのプラットフォームでは、例えば接続したモニターからの画像データをデータベース化してクラウド上で学習させ、エッジ(この場合はモニター)での画像認識や判別の精度を向上させていく、といった使い方も可能だ。「一例だが、『Raspberry Pi(ラズパイ)』とIntelの『Movidius Neural Compute Stick』を組み合わせて、エッジで顔認識を行い、人物を検出した時だけ録画を開始する、といったシステムも、当社のプラットフォームを活用すれば容易に構築できる」(AnyConnect)

 AnyConnectは、「さまざまな目的があると思うが、“リアルタイムで遠隔地をモニタリングする”といった用途に適しているので、新しいビジネスが生まれるのではないかと期待している」と強調した。

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