リコー電子デバイス、環境センサーボードを発売:IoTエッジ端末として利用可能
リコー電子デバイスは、IoTエッジ端末として利用可能な環境センサーボード「RIOT-001」の販売を始めた。太陽光で発電した電力を用いて、温度や湿度、気圧などの情報を収集し、無線でスマートフォンなどにデータを送信することができる。
太陽光で発電した電力を二次電池に充電
リコー電子デバイスは2020年1月、IoTエッジ端末として利用可能な環境センサーボード「RIOT-001」の販売を始めた。太陽光で発電した電力を用いて、温度や湿度、気圧、照度などの情報を収集し、スマートフォンやタブレット端末にデータを無線で送信することができる。
RIOT-001の外形寸法は25×25mm。ボード上にはエナジーハーベスト用の降圧DC-DCコンバーターIC「R1800」シリーズや、自己消費電流が300nAと小さい同期整流型昇降圧DC-DCコンバーターIC「RP604」シリーズ、バッテリーモニター機能を備えた低ノイズLDOレギュレーターIC「RP124」シリーズの他、MCUやBLE(Bluetooth Low Energy)無線モジュール、各種センサーおよび、二次電池などが実装されている。
R1800は、太陽光で発電した電力を二次電池に充電する機能を持つ。最大電力点を制御することができ、使用する太陽電池の特性に合わせて、発電量が最大となる電圧に設定することができる。また、逆流防止回路を内蔵することで、充電ロスを軽減できるという。自己消費電流は144nAである。
RP604は、MCUやBLE無線モジュール、センサーなどを動作させるための昇降圧DC-DCコンバーターIC。動作電圧範囲が1.8〜5.5Vと広く、二次電池の電力を有効に活用することができる。
RP124は、実装の占有面積が小さく、少ない消費電力で二次電池の電圧をモニターすることが可能である。
ボード上には、ニチコン製の小型リチウムイオン二次電池「SLBシリーズ」も搭載されている。参考値だがフル充電していれば、RIOT-001を約20時間稼働し続けることが可能だという。
これとは別に、RIOT-001専用のコイン電池ボード「RIOT-C01」も用意した。このボードには「CR2032」が搭載されている。参考値だがRIOT-001に取り付けると、5秒間隔でBLE通信を行った場合に、約1年半稼働できるという。
サンプル価格(税別)は、RIOT-001が1万9800円、RIOT-C01が4980円である。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 車載グレードの最新電子部品がずらり、マウザー展示
Mouser Electronics(マウザー エレクトロニクス/以下、Mouser)は、「名古屋オートモーティブワールド2019」(2019年9月18〜20日、ポートメッセなごや)で、同社が取り扱う車載関連製品の展示を行った。 - ノイズに強いCMOSセンサー用電源ICなどをデモ
リコー電子デバイスと新日本無線は、「オートモーティブ ワールド2020」に共同出展し、自動車分野向け機能安全規格に対応したCMOSイメージセンサー用複合電源ICや、入力端子に加え電源端子のEMI耐性を強化したオペアンプなどを紹介した。 - アルプスアルパイン、防水気圧センサーを量産
アルプスアルパインは、標高9000mの低圧環境から水深10mの高圧環境まで利用できるデジタル防水気圧センサー「HSPPAD143A」の量産を始めた。 - 「人の感情を読み取るシート」で快適環境を実現
トヨタ紡績は、「人とくるまのテクノロジー展2019 横浜」(2019年5月22〜24日、パシフィコ横浜)で、乗員の感情を判断して車室内環境を快適なものに変化させる動的快適システム「Aces IUS」を国内初出展した。 - NIMS、波長分解能が高い分光型赤外線センサー開発
物質・材料研究機構(NIMS)は、50nmの波長分解能と±1度の指向性を実現した多波長型(分光型)赤外線センサーを開発した。 - 熊本大学、スプレー塗布で圧電デバイスを作製
熊本大学は、「nano tech 2019」で、ゾルゲルスプレー法により多機能なフレキシブル圧電セラミックデバイスを作製する技術を紹介した。