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Turingを採用したMXM GPUモジュール、ADLINKが展示エッジAIの需要増を見込んで

エッジコンピューティング向けの組み込みボードやGPUモジュールなどを手掛けるADLINK Technology(以下、ADLINK)は「embedded world 2020」で、NVIDIAのTuringアーキテクチャに対応した「NVIDIA Embedded Quadro RTX GPU」を採用したMXM GPUモジュールを出展した。

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 エッジコンピューティング向けの組み込みボードやGPUモジュールに注力しているADLINK Technology(以下、ADLINK)は「embedded world 2020」(2020年2月25〜27日、ドイツ・ニュルンベルク)で、NVIDIAのTuringアーキテクチャに対応した「NVIDIA Embedded Quadro RTX GPU」を採用したMXM GPUモジュールを出展した。ADLINKのEmbedded Platforms & Modules Business Unitでマネージングディレクターを務めるEdgar Chen氏は、同GPUを採用したMXMのGPUモジュールは「世界初」だという。

 「Tensor」コアを使用しているTuringアーキテクチャは、NVIDIAの「Pascal」アーキテクチャに比べ、CUDAコアごとの性能が50%向上している。今回ADLINKが展示したMXM GPUモジュールは、TuringアーキテクチャのGPUを採用することで、機械学習の演算性能を高めつつ、組み込みアプリケーションが抱えている、サイズや重量、パワー(SWaP:Space Watts and Power)の課題を解決するという。


ADLINKが展示した、「NVIDIA Embedded Quadro RTX GPU」を採用したMXM GPUモジュール群。「Pascal」GPUを搭載したモジュールも展示されていた(クリックで拡大)

 ADLINKは、NVIDIAのQuadro Embeddedパートナーであり、Jetson Eliteパートナーとして、エッジアプリケーション向けのGPUモジュールを数多く展開している。Chen氏は「われわれの顧客は、エッジAIでNVIDIAのGPUを使いたがっている。ただ、NVIDIAにとって、組み込み機器は、NVIDIAが通常ビジネスをしている民生機器市場などに比べて規模が小さい(出荷数が少ない)が、5年、7年といった長期間のサポートを求められる。NVIDIAにとって、そこにリソースを割くことは難しいだろう。一方で、エッジAIという観点から、NVIDIAも組み込み市場を重要視している。そこでADLINKをパートナーに選び、組み込み市場にGPUを提供するという形を取った。NVIDIAは、当社を通じて、組み込み市場におけるGPUのニーズや要求などを知ることができる」と語る。

左=ADLINKは多数のGPUプラットフォームを展開している/右=「Jetson」をベースにしたエッジAI向けのプラットフォームも展示していた(クリックで拡大)

 「エッジAIにおいてGPUの演算能力は重要になっている。当社はNVIDIAのパートナーという地位を生かし、GPUモジュール群を拡充しつつ、長期間のサポートも実現し、顧客をサポートしていく」(Chen氏)


ADLINKのEdgar Chen氏

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