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住友商事とNEC、西新宿地域にスマートポール設置:TOKYO Data Highway基本戦略に協力
住友商事とNECは、東京都が実施するスマートポールの先行・試行設置と検証に向け、2020年6月末までに東京・西新宿エリアへ2種類のスマートポールを設置する。
5Gアンテナや人流解析カメラなどの機能を搭載
住友商事とNECは2020年5月、東京都が実施するスマートポールの先行・試行設置と検証に向け、2020年6月末までに東京・西新宿エリアへ2種類のスマートポールを設置すると発表した。
東京都は、「TOKYO Data Highway基本戦略」を2019年8月に策定し、超高速モバイルインターネット網の構築に取り組んでいる。特に西新宿エリアは重点整備地域に指定されており、通信基地局やWi-Fi通信、さらには街路灯、サイネージといった機能を併せ持つ、5G(第5世代移動通信)アンテナ搭載のスマートポールを設置。これを活用した、新たな地域サービスを提供していく予定である。
東京都と協定を結んだ住友商事はNECと協力、西新宿エリアにスマートポールを設置して平常時と非常時の両面で、システムの有用性を検証することになった。具体的には、デジタルサイネージや人流解析カメラなどの機能を搭載したNEC製「スマート街路灯」をベースに、複数の通信事業者が共用する5G共用アンテナシステムを搭載したモデルと、複数の通信事業者の5G基地局を設置するサイトシェア型モデルの2タイプを用意し、設置する。
人流解析カメラの機能を用いると、撮影した映像から歩行者の性別や年代、移動方向、人数を推定することができる。推定データのみを保存するため、個人のプライバシーを侵害することはないという。5G共用アンテナシステムの本格稼働は2021年3月を予定している。
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