LEDバックライトやゲーム機向け好調で営業益61%増:ミネベアミツミ2020年度Q1決算(1/2 ページ)
ミネベアミツミは2020年8月4日、2021年3月期第1四半期(2020年4〜6月)の営業利益が前年同期比61.4%増の53億6400万円になったと発表した。主力のボールベアリングの売り上げが低迷したものの、スマートフォン向けLEDバックライトやゲーム機向けの機構部品などが好調だった。売上高は前年同期比8.3%減の1874億6300万円だった。
ミネベアミツミは2020年8月4日、2021年3月期第1四半期(2020年4〜6月)の営業利益が前年同期比61.4%増の53億6400万円になったと発表した。主力のボールベアリングの売り上げが低迷したものの、スマートフォン向けLEDバックライトやゲーム機向けの機構部品などが好調だった。売上高は前年同期比8.3%減の1874億6300万円だった。
自動車市場の低迷、主力製品は不調
セグメント別にみると、主力のボールベアリングなどを扱う「機械加工品事業」は、売上高が前年同期比22.9%減の355億700万円、営業利益は同33.2%減の71億5200万円の減収減益となった。ボールベアリングは、ファンモーター向けは堅調に推移したものの、自動車向けの需要減などから販売数量、売上高ともに減少。航空機などに使用されるロッドエンドベアリングも、航空機関連の需要減によって売上高が減少した。さらに、ピボットアッセンブリーもHDD市場の縮小を受け、販売数量、売上高ともに減少した。
「ユーシン事業」についても、自動車市場の減速で売り上げが大幅減。産業機器用部品も市場の減速によって減少し、結果として売上高は前年同期比49.3%減の155億8100万円、営業利益は同28億4600万円減で、21億6900万円の損失となった。このセグメントはキーセット、ドアラッチ、ドアハンドルなどの自動車部品のほかに、産業機器用部品、住宅機器用部品(ビル、住宅用錠前その他)が主な製品だ。
スマホ、ゲーム機向けは好調
一方で「電子機器事業」は、自動車市場の低迷からステッピングモーターをはじめとする車載モーターの需要減はあったものの、薄型技術で優位性を持つスマホの液晶向けLEDバックライトが堅調に推移。結果として、売上高は前年同期比2.6%増の796億7500万円、営業利益は同27億6600万円増の21億8900万円となった。このセグメントは、電子デバイス(液晶用LEDバックライトをはじめとしたエレクトロデバイスやセンシングデバイスなど)、HDD用スピンドルモーター、ステッピングモーター、DCモーター、エアームーバーおよび特殊機器が主な製品。なお、貝沼氏は決算説明会で、Appleが次期iPhone全機種に有機ELを採用する見通しであるとする一部報道に触れ、「『(LED採用は)無くならない』という私のコメントに変わりはない」と説明している。
「ミツミ事業」は、カメラ用アクチュエータやゲーム機器などの機構部品および、2020年4月30日付で子会社化したエイブリックの製品を含むアナログ半導体が好調に推移。結果として、売上高は前年同期比14.1%増の566億3200万円、営業利益は同13億5400万円増の13億7000万円となった。このセグメントは、半導体デバイス、光デバイス、機構部品、高周波部品および電源部品が主な製品だ。
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