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スマホが充電器になる独自技術搭載無線給電IC:ルネサス エレクトロニクス
ルネサス エレクトロニクスは、独自の「WattShare」技術を搭載したQi準拠のワイヤレス給電レシーバーIC「P9415-R」を発売した。スマートフォンなどにワイヤレス充電をするだけでなく、他のモバイル機器などに給電することも可能となる。
Qi準拠で、最大15Wの受電能力
ルネサス エレクトロニクスは2020年9月、独自のWattShare技術を搭載したQi準拠のワイヤレス給電レシーバーIC「P9415-R」を発売した。スマートフォンなどにワイヤレス充電をするだけでなく、他のモバイル機器などに給電することも可能となる。
WattShare技術は、レシーバーとトランスミッターの機能を併せ持つため、機器に内蔵したワイヤレス給電コイルを用いて、送電と充電のどちらにも対応することができる。
P9415-RはQi規格に準拠したトランスミッター上で最大15Wの受電能力があり、トランスミッター/レシーバー(TRx)モードでは最大5Wの送電能力がある。専用モードになると最大30Wの受電能力を持つという。
この他、「複数回書き換え可能な不揮発性メモリの採用によりアップデートが容易」「UVLO(低電圧誤動作防止機能)電圧は2.7Vと低く、充電可能範囲の拡大と高速接続を実現」「双方向通信により、暗号化された専用認証をサポート」「WPC1.3レシーバー仕様に準拠」などの特長がある。
ルネサスはこれまで、WattShare技術搭載のIC製品を特定顧客向けに供給してきた。P9415-Rの発売を機に、さまざまなモバイル機器や関連デバイスといった用途にも幅広く提案していく。
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