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5G導入が加速、産業用では「スタンドアロン」待ちモバイルでは採用が進むも(1/2 ページ)

世界各国のモバイルネットワーク通信事業者は、5G(第5世代移動通信)技術の導入をおおむねうまく進めてきたといえるだろう。今まさに、これまでの膨大な投資に対する必要な見返りを得ようとしているところだ。

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 世界各国のモバイルネットワーク通信事業者は、5G(第5世代移動通信)技術の導入をおおむねうまく進めてきたといえるだろう。今まさに、これまでの膨大な投資に対する必要な見返りを得ようとしているところだ。

 グローバルモバイルサプライヤー協会(GSA:Global mobile Suppliers Association)が最近発表した情報によると、現在44の国と地域において、少なくとも101社のモバイル通信事業者が、完全に商用化された3GPP規格準拠の5Gサービスを1つ以上展開しているという。

 英国の市場調査会社OMDIAによると、現在のところ、全世界の5G接続数は約1億3800万個に達し、2020年第1四半期から116%増加したという。


画像はイメージです

 またGSAによると、2020年9月末の時点で商用利用が可能な5Gデバイスは世界で400種類、5G対応可能なモバイルプロセッサ/プラットフォームが20種類、ディスクリート5Gモデムは8種類存在するという。

 GSAは、「5Gの成長率は各国でそれぞれ大きく異なっている。その背景には、パンデミックの拡大や、その結果として生じた影響などがあるようだ。特に最も力強い成長を遂げているのが、中国と韓国、北米である。一方欧州では、ほとんどの国がようやく後れを取り戻そうと動き始めたところだ」述べている。

 中国の3大通信事業者であるChina MobileとChina Unicom、China Telecomは2020年末までに、合計で60万台の5G基地局を導入する見込みだという。

 GSAによると、商用ネットワークに関しては、3GPP準拠の5Gモバイルサービスを提供している通信事業者は、2020年3月時点では63社だったが、現在は94社に達するという。さらに、3GPP準拠の5G固定無線アクセス(FWA:Fixed Wireless Access)または家庭用ブロードバンドサービスを提供している通信事業者は、2020年3月時点の34社から、現在は37社に増加したとする。

 ただし、こうしたネットワークは今のところ、NSA(非スタンドアロン)に限定され、主に消費者向けのサービスとしてスマートフォンやタブレットで高速/低遅延通信を行う、というユーザー体験の提供にとどまっている。これらのモバイル機器での早期導入は、既存のオペレーターがLTEから迅速かつ比較的シームレスに5Gに移行できるようにするという目的があった。

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