アナログ出力/電流ループシミュレーターモジュール:英Pickering Interfaceが発売
英Pickering Interfaceは、アナログ出力/電流ループシミュレーターモジュール「41-765」を発売した。産業用制御トランシーバーのシミュレーション用途に向ける。
1つのPXIスロットで4〜16チャネルに対応
英Pickering Interface(ピカリング インタフェース)は2020年11月、アナログ出力/電流ループシミュレーターモジュール「41-765」を発売した。産業用制御トランシーバーのシミュレーション用途に向ける。
新製品は、複数の出力モードを備えている。「4〜20mA」や「0〜24mA」「±24mA」「0〜5V」「±5V」および、「±12mV」である。これにより、高いシミュレーション精度と汎用性を提供する。また、ショート/オープン機能向けにリレーを内蔵、各チャネルでの障害挿入テストを可能にした。グラウンドループ防止のため完全絶縁モードでの動作も可能である。
41-765は、1つのPXIスロットで、4〜16チャンネルに対応している。PXIやLXI/USBシャシースロットでは、他の計装機器を利用することもできる。この他、ソフトフロントパネルの採用、カーネル/VISAドライバーを内蔵、「C/C++」や「.NET」「Python」「LabVIEW」「MATLAB」など主要プログラミング環境に対応、といった特長がある。
同社は、プロセス計装やPID(比例/積分/微分)コントローラ、SCADA(監視制御/データ取得)システム、PLCなどに用いられる産業用電流ループトランシーバーのシミュレーション用途に提案していく。顧客から要求があれば、PXIe版の提供も行う。なお、日本市場ではアンドールシステムサポートが総代理店となっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 日本企業のPXI/LXI移行で拡大狙う、急伸中の英企業
PXIモジュールなどの世界的メーカーであるPickering Interfaceは2019年10月31日、記者説明会を実施し、日本市場でのビジネス戦略や最新製品について説明した。同社のCEO、Keeth Moore氏は、日本市場においてPXIやLXIのイーサネットは「まだ非常に若い段階にある」と説明し、「スイッチングやシミュレーション分野で日本企業の『ファーストチョイス』になっていきたい」とその展望を語った。 - NIとETASが合弁設立、“一部構築済み”のHIL提供へ
National Instruments(以下、NI)は2019年11月14日(米国時間)、ETAS(イータス)と合弁会社ETAS NI Systemsを設立し、自動車業界に向けた検証システムを提供すると発表した。 - PALTEK、リアルタイムシミュレーターを発売
PALTEKは、自動車の開発などで採用が進むモデルベース開発において、コントローラの評価を比較的手軽に行える高速演算リアルタイムシミュレーター「MODEL CUBE」を開発し、販売を始めた。 - 車載システムの共同デジタル試作を実現するプラットフォーム
東芝デジタルソリューションズは2020年7月9日、サイバー空間上で企業の枠を超えた車載システムの共同デジタル試作を可能にする「分散・連成シミュレーションプラットフォーム VenetDCP」の販売を開始する、と発表した。各社がそれぞれ保有するシミュレーションツールをサイバー空間上でつなぐことで開発を加速するもので、同社取締役社長の島田太郎氏は、「今後のデジタル化の世界において、日本が再び大きな地位を占める非常に重要な一歩だ」としている。