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「コロナワクチン」接種の前に、あの医師が伝えておきたい7つの本音世界を「数字」で回してみよう(66)番外編(8/11 ページ)

いよいよ始まった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種。コロナ禍において“一筋の光”でもあるワクチンですが、変異株の増加など心配なことも増えています。今回は、前回に続き、あの“轢断のシバタ先生”が、ワクチンそのものに対する考え方や変異株の正体、全数PCR検査の机上シミュレーションなど、読者に伝えておきたい7つの“本音”を語ります。

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新型コロナ禍の中で、インフルエンザの制圧を達成

 今シーズンのインフルエンザ感染者数は例年と比較してたったの0.12%(参考)。なんと1000分の1です。すごいです。

 インフルエンザ流行が極端に少ない理由については、「流行の型が過去の流行とたまたま交叉免疫があった」「受診控えで検査数次隊が少ないのだから、スクリーニングが昨シーズンまでよりうまくいっていない」「ていうか、そもそも海外からの流入が少なく、スタートの時点で既に1000分の1だった」などの声も聞かれます。

 しかし、冬の初めのインフルエンザ観測数がゼロでは無かった以上、例年であればそこから指数関数的に感染が拡大したはずです。

 それが2021年2月現在まで見られていないということは、季節性インフルエンザ(=集団内にある程度の免疫がある感染症)程度ならば押さえ込みに十分な行動変容を日本は既に達成している、と言えるのではないでしょうか ―― というか、そう考えたい。

 コロナ禍のもと、自粛に応じて下さっている飲食関係者、不利益を被っている旅行関係者、またその仕入れ先業者などなど連鎖的に非常に多くの人の協力のおかげで ―― 新型コロナ感染拡大の抑え込みに加えて ―― インフルエンザ感染拡大の完全制圧という、歴史的な偉業を成し遂げています。

 1年前は、今シーズンのインフルエンザ&新型コロナのツインデミックが危惧されていましたが、これについては予測を完全に裏切っています。まさに、行動変容の勝利です。

 見方を変えれば、インフルエンザを制圧しきったこれだけの徹底した感染対策をして、なお、コロナウイルスは、年末のRt=1.5〜2という恐しい感染率を維持し続けているのです。

 私たちの敵(新型コロナウイルスとその変異株)に対抗するためには、第一に行動変容が必要なことは既に述べました。目下、春の恒例行事*)をどのように行うのか。ぜひ「慣習は忘れて」「感染対策バッチリ」それでいて「我慢は最小にする」方法で楽しみましょう。きっと消費者のニーズもその辺りに隠れているのでは無いでしょうか?

*)私は、ここ20年ほど、ずっと一人花見をやっています。ビールを左手に、焼き鳥を右手にして、歩きながらの花見は、結構楽しいです(江端)

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