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ルネサス那珂工場のN3棟で火災、被害状況を調査中:既に鎮火
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2021年3月19日、同日午前2時47分に、同社の生産子会社であるルネサス セミコンダクタ マニュファクチャリングの那珂工場(茨城県ひたちなか市)の一部にて、火災が発生したと発表した。既に鎮火はしている。
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2021年3月19日、同日午前2時47分に、同社の生産子会社であるルネサス セミコンダクタ マニュファクチャリングの那珂工場(茨城県ひたちなか市)の一部にて、火災が発生したと発表した。同日午前8時ごろに鎮火している。
【2021年3月21日午後に開催されたルネサス エレクトロニクスによる那珂工場火災に関する会見の模様はこちら】
火災が発生したのは、300mmウエハー生産ラインがある「N3棟」1階の一部工程で、出火現場はクリーンルーム。ルネサスによれば従業員の人的被害はなく、建屋の被害もない。ただし、一部用役設備に被害が出ているという。
出火現場であるクリーンルームでの現場検証は既に開始している(3月20日午前9時より)が、現時点でルネサスから続報は出ていない。火災発生原因や被害状況(製造設備や仕掛け品含め)については、判明次第発表される予定だ。
現在、N3棟は生産を停止しており、生産再開のメドはまだ発表されていない。「N2棟」(200mmウエハーライン)および「WT棟」(ウエハーテスト工程)は稼働中で、製品出荷を継続している。
ルネサスの那珂工場は、2021年2月13日に発生した福島県沖地震によって、約3時間の停電に見舞われたばかりだ。
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