congatec、新型コンピュータモジュールを発表:NXP製のi.MX 8M Plusを搭載
congatec(コンガテック)は、NXP製のアプリケーションプロセッサ「i.MX 8M Plus」を搭載したQsevenコンピュータモジュール「conga-QMX8-Plus」を発表した。
エッジ側でディープラーニング推論や物体認識を可能に
congatec(コンガテック)は2021年9月、NXP製のアプリケーションプロセッサ「i.MX 8M Plus」を搭載したQsevenコンピュータモジュール「conga-QMX8-Plus」を発表した。
conga-QMX8-Plusは、14nmプロセスで製造されたi.MX 8M Plusを搭載している。i.MX 8M Plusは、動作周波数が1.8GHzのARM Cortex-A53クアッドコアをベースに、最大2.3TOPSの演算性能を備えたニューラルプロセッシングユニット(NPU)を追加している。
また、サイバーセキュリティのためのAES暗号化、高解像度の画像を並列処理するためのイメージシグナルプロセッサ(ISP)、音声認識用のDSPなども集積した。さらに、統合されたCortex-M7コアは、TSN対応のイーサネットポートやリアルタイム制御の機能を提供する。これらの機能により、エッジ側でディープラーニング推論や予知保全分析、物体認識などを行う場合でも高い処理性能を発揮するという。
conga-QMX8-Plusは、消費電力が3Wと極めて小さい。しかも、64ビットアーキテクチャと最大6GバイトのLPDDR4メモリをサポートしており、従来に比べ150%を超えるパフォーマンスを実現したという。
ARM Cortex-A53クアッドコアの動作周波数が1.8GHzのi.MX 8M Plusを搭載したQsevenモジュール(産業用バージョン)は、動作温度範囲が0〜60℃である。動作周波数が1.6GHzのi.MX 8M Plusを搭載したQsevenモジュール(拡張温度範囲バージョン)だと、−40〜85℃に対応する。
この他、HDMI 2.0aや2チャンネル24ビットLVDS、MIPI-DSIを標準搭載し、最大3個の独立したディスプレイを制御できる。さらに、統合された2つのMIPI-CSIインタフェースからの高解像度カメラストリームを、直接ネットワークに送信することが可能だという。
eMMCバージョン5.1規格に準拠した最大128GバイトのオンボードメモリやオンボードμSDソケットなどを搭載。ペリフェラルインタフェースとしては、PCIe Gen 3やUSB 3.0、UART、CAN FD、GPIOなどを用意した。サポートするOSはLinux、Yoctoおよび、Androidである。
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